あさのあつこ「バッテリー」のあらすじと魅力を分かりやすく解説 | 全6巻

あさのあつこ「バッテリー」のあらすじと魅力を分かりやすく解説 | 全6巻

多くの読者の心を掴んで離さない青春小説の傑作、あさのあつこさんの「バッテリー」。

この記事では、あさのあつこさんの「バッテリー」のあらすじを軸に、作品の魅力について解説します。

また、物語を彩る主な登場人物、本の対象年齢(小学生でも読めるのか)、さらには実写(映画・ドラマ)版の違いや、読書感想文のテーマまで、幅広く紹介していきます。

この記事で分かること
  • 「バッテリー」シリーズ全巻のあらすじの流れ
  • 主人公・巧や豪など主な登場人物の紹介
  • 実写版や読書感想文のポイント
目次

あさのあつこ「バッテリー」のあらすじと基本情報

あさのあつこ「バッテリー」のあらすじと基本情報
イメージ:エンタメMAG

ここでは、物語の核となる「バッテリー」の概要や登場人物、各巻のあらすじを順番に解説します。

シリーズの概要と魅力

「バッテリー」シリーズは、岡山県出身の作家・あさのあつこ先生による、児童文学の枠を超えた青春小説の金字塔です。

第一作は1996年に教育画劇から刊行され、その後KADOKAWA(角川文庫、角川つばさ文庫)からも出版されています。物語は本編全6巻の長編小説として2005年に完結し、後に続編『ラスト・イニング』が1巻刊行されました。

本作は文学的にも高く評価され、1997年には第35回野間児童文芸賞を受賞。シリーズ累計発行部数は1000万部を突破しています(出典:株式会社KADOKAWA プレスリリース)

その人気は出版界にとどまらず、2007年には林遣都さんのデビュー作として映画化、2008年には中山優馬さん主演でテレビドラマ化、2016年にはフジテレビ「ノイタミナ」枠でアニメ化されるなど、様々なメディアミックスも展開されています。

シリーズの魅力

「バッテリー」が世代を超えて愛され続ける理由は、単なるスポーツの爽やかさだけを描いた作品ではない点にあります。

「バッテリー」の魅力の核心

  1. 徹底した心理描写と「孤独」の掘り下げ
    最大の魅力は、思春期特有の繊細で痛々しいほどの心理描写です。主人公・巧の絶対的な才能と、それゆえに周囲から理解されない「孤独」。巧の球を受ける豪の「才能への憧れと嫉妬」。野球の楽しさだけでなく、少年たちの内面にあるプライド、焦り、家族への反発といった、複雑な感情がリアルに描かれます。
  2. 「バッテリー」という特別な人間関係
    ピッチャーとキャッチャーという、二人で一つでありながらも常に対峙し続ける特殊な関係性。天才と、その天才に必死で食らいつこうとするパートナー。この二人だけの濃密な関係性を軸に、チームメイト、ライバル、そして家族との多層的なドラマが展開されます。
  3. 児童文学を超えた「文学性」
    岡山の豊かな自然を描写する美しい風景描写や、短くキレのある文体が、作品の文学性を高めています。大人が読んでも唸らせられる普遍的なテーマ(個と組織、才能と努力、家族のあり方)が内包されており、読むたびに新しい発見を与えてくれます。

あらすじを簡単に紹介

「バッテリー」シリーズは、天才的なピッチング能力を持つピッチャー・原田巧が、中学入学を前に父の転勤で岡山県新田市へ引っ越してくるところから始まります。

彼はそこで、自分の球を本気で受けたいと熱望するキャッチャー・永倉豪と出会います。二人はバッテリーを組みますが、中学校の野球部は監督による徹底した管理野球が敷かれていました。

自らの信念を曲げない巧は、監督や先輩たちと激しく衝突します。才能への嫉妬、仲間とのすれ違い、病弱な弟・青波への複雑な思い、そして強力なライバルとの対決。様々な困難を乗り越えながら、二人が唯一無二のバッテリーとして成長していく中学1年生の1年間を克明に描いた物語です。

物語は本編6巻で構成され、春に始まり次の春に終わる円環的な構造になっています。後にライバル視点で描かれた続編『ラスト・イニング』も刊行されました。

物語を彩る主な登場人物

「バッテリー」の魅力は、主人公二人だけでなく、彼らを取り巻く個性豊かな登場人物たちによって支えられています。

原田 巧(はらだ たくみ)

本作の主人公。ポジションはピッチャー
誰もが認める天才的なピッチング能力を持ち、自らの才能に絶対的な自信を持っています。それゆえに非常にプライドが高く、他者との馴れ合いや、自身の信念を曲げることを極端に嫌う孤高の少年です。弟の青波に対しては、不器用な優しさを見せることもあります。

永倉 豪(ながくら ごう)

本作の準主人公。ポジションはキャッチャー
巧の才能に誰よりも早く気づき、その球を受けたいと熱望する少年。温厚で包容力があり、巧の頑なな心を溶かそうと努めます。大病院の息子という家庭環境を持ち、才能あふれる巧のパートナーであることに、次第に重圧と葛藤を抱えることになります。

原田 青波(はらだ せいは)

巧の3歳下の弟。
生まれつき病弱で、兄のように野球ができません。家族の愛情を一身に受けており、巧が家族内で疎外感を抱く一因にもなっています。しかし、兄への純粋な憧れと、その心の機微を敏感に察する繊細さが、巧の人間的な成長に不可欠な存在となっていきます。

井岡 洋三(いおか ようぞう)

巧と青波の母方の祖父。
巧たちが引っ越してきた新田市に住んでおり、同居することになります。かつては高校野球の名監督として甲子園を沸かせた人物。巧の才能を認めつつも、技術や勝利至上主義ではなく、野球の「楽しさ」や「仲間」の重要性を説く、物語全体の指南役です。

ライバルたち:門脇 秀吾(かどわき しゅうご)と瑞垣 俊二(みずがき しゅんじ)

強豪・横手二中のバッテリー。門脇は巧と並び称される天才スラッガー、瑞垣は門脇の幼馴染で頭脳明晰なキャッチャーです。彼らとの出会いが、巧と豪のバッテリー関係を根底から揺さぶります。

1巻のあらすじ・作品内容を詳しく

著:あさの あつこ, イラスト:佐藤 真紀子
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その一球が、二人の運命を変えた。

作品内容・あらすじ
中学入学を目前に、天才投手・原田巧は岡山県新田市へ越してくる。自分の才能に絶対の自信を持つ巧は、孤高で家族とも壁があった。そんな彼の前に、巧の球に魅せられた同級生・永倉豪が現れる。

「おれのミットに、あんたの球、投げてみろ」。豪の熱意に応え、本気の球を投げる巧。二人が運命のバッテリーを組むまでと、病弱な弟・青波との繊細な関係を描く、出会いと葛藤の序章。

当サイトおすすめの理由
この巻の魅力は、二人が出会う瞬間の鮮烈な描写です。才能がぶつかり合う緊張感と、ミットが乾いた音を立てた瞬間の高揚感が読者を引き込みます。また、家族、特に病弱な弟・青波との関係が、巧の人間性を深く掘り下げています。

出版年1996年(教育画劇版) / 2003年(角川文庫版)
小説ジャンル青春小説 / 長編
受賞した賞第35回野間児童文芸賞
メディア化映画、テレビドラマ、アニメ、漫画
Audible 配信◎ 聴き放題

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ナレーターは声優の乃神 亜衣子さん。活字で読むのとは異なり、巧のクールな口調や、豪の熱い思い、登場人物たちの岡山弁のイントネーションが、物語の臨場感を格段に高めてくれます。

Audible お客様の声(「[1巻] バッテリー」)
(92レビュー)2025.10月時点

素晴らしい作品
ストーリーもいいが、ナレーターが本当に素晴らしい。オーディオブックの醍醐味といえる作品。続編が楽しみ。

面白い
これが児童文学書? いやいやとんでもない、70歳を過ぎた私にも十分に楽しめる。物語の中に登場する少年達のこれからが大いに楽しみである。

作者の後書き
よくあるチームプレイ、スポーツものに触れてばかりいると巧の性格や言葉に途中で疲れてくる。最後の後書きから作者の作品に対する芯が理解できた。そして続編が楽しみになった。

「[1巻] バッテリー」 | Audible

「バッテリー」シリーズ は全6作品がAudibleで配信中【聴き放題対象

巻数タイトルナレーターAudible配信
1巻バッテリー乃神 亜衣子◎ 聴き放題
2巻バッテリーII乃神 亜衣子◎ 聴き放題
3巻バッテリーIII乃神 亜衣子◎ 聴き放題
4V巻バッテリーIV乃神 亜衣子◎ 聴き放題
5巻バッテリーV乃神 亜衣子◎ 聴き放題
6巻バッテリーVI乃神 亜衣子◎ 聴き放題

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シリーズ全作品のあらすじ

第1巻の出会いの後、物語は中学校野球部での葛藤へと移っていきます。各巻のあらすじと魅力を簡潔に紹介します。


バッテリー II

KADOKAWA
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組織か、自分か。天才が直面する最初の壁。

作品内容・あらすじ
中学野球部に入部した巧と豪を待っていたのは、監督による徹底した管理野球。信念を貫く巧は先輩や監督と衝突し、陰湿なイジメの標的となる。

当サイトおすすめの理由
「個」と「組織」の対立は、誰もが経験するテーマです。巧の頑ななまでの信念が、読んでいて痛々しくも眩しく感じられます。ここでの葛藤が、後の成長に不可欠な要素となります。

出版年1998年(教育画劇版) / 2004年(角川文庫版)
Audible 配信◎ 聴き放題

バッテリー III

KADOKAWA
¥572 (2025/11/03 10:47時点 | Amazon調べ)

軋むバッテリー。天才スラッガーとの遭遇。

作品内容・あらすじ
部活停止を経て、強豪・横手二中との練習試合が決定。天才打者・門脇との対決に燃える巧。だが、豪は巧の球に恐怖を感じ始め、二人の絆に亀裂が入る。

当サイトおすすめの理由
物語が大きく動く巻です。初めて現れる強大なライバルと、バッテリー内部の崩壊。巧だけでなく豪の苦悩にも深く共感し、二人の関係から目が離せなくなります。

出版年2000年(教育画劇版) / 2004年(角川文庫版)
Audible 配信◎ 聴き放題

バッテリー IV

KADOKAWA
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砕け散る自信。バッテリー、崩壊。

作品内容・あらすじ
横手二中との試合は惨敗。ライバル瑞垣の揺さぶりに、バッテリーは共倒れする。自信を失った豪は巧を避け、二人の関係は修復不可能なまでに悪化する。

当サイトおすすめの理由
シリーズ中、最も苦しい巻かもしれません。天才に追いつけない凡人の絶望がリアルに描かれます。この「初めての挫折」をどう乗り越えるのか、続きが気になって仕方がありません。

出版年2001年(教育画劇版) / 2005年(角川文庫版)
Audible 配信◎ 聴き放題

バッテリー V

KADOKAWA
¥836 (2025/11/03 10:48時点 | Amazon調べ)

再び、ミットへ。すれ違う二人の決意。

作品内容・あらすじ
冬。豪を避け、野球から距離を置く巧。一方、横手の瑞垣は「再試合」を画策する。巧と豪は、バッテリーとして、そして友人として、再び向き合おうともがく。

当サイトおすすめの理由
4巻の絶望から再生へ向かう、重要な「溜め」の巻です。野球の描写は少ないですが、巧と豪それぞれの内面が深く掘り下げられます。二人が互いをどれだけ必要としているかが痛いほど伝わってきます。

出版年2003年(教育画劇版) / 2006年(角川文庫版)
Audible 配信◎ 聴き放題

バッテリー VI

KADOKAWA
¥616 (2025/11/03 10:48時点 | Amazon調べ)

最後の春。バッテリーが選ぶ、未来への一球。

作品内容・あらすじ
春。3年生が卒業し、因縁の横手二中との「再試合」の日が訪れる。勝敗を超え、巧と豪がバッテリーとして見つけ出した答えとは。感動の本編完結巻。

当サイトおすすめの理由
1年間の物語の集大成です。試合の結末をあえて描かないラストは、読者に深い余韻を残します。彼らが選んだ道に、希望と成長を感じずにはいられません。インプット情報にあった「円環的な物語構造」が美しいです。

出版年2005年(教育画劇版) / 2007年(角川文庫版)
Audible 配信◎ 聴き放題

続編『ラスト・イニング』

著:あさの あつこ
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あの日のマウンド、その裏側で。

作品内容・あらすじ
本編のライバル、横手二中の瑞垣俊二が主人公。彼の視点から、あの「再試合」の真相と、高校生になった巧たちの「その後」が描かれるアフターストーリー。

当サイトおすすめの理由
本編を読み終えた喪失感を埋めてくれる一冊です。瑞垣の屈折した心情が深く描かれ、「バッテリー」の世界を別の角度から楽しめます。彼らが選んだ未来に納得させられます。

出版年2007年(角川書店)
Audible 配信(配信情報なし)

あさのあつこ「バッテリー」あらすじと関連情報

あさのあつこ「バッテリー」あらすじと関連情報
イメージ:エンタメMAG

物語のあらすじだけでなく、読書感想文のヒントや実写版の違いなど、さらに深く「バッテリー」を楽しむための情報をお届けします。

本の対象年齢は? 小学生でも読める?

「バッテリー」は児童文学レーベルから刊行されているため、文章自体は平易で、小学生でももちろん読むことができます。野球のルールが詳しくなくても、巧と豪の熱い関係性や活躍に夢中になるでしょう。

しかし、本作の真の魅力は、読む年齢によって共感するポイントが劇的に変化する点にあります。

中学生が読めば、主人公たちと等身大の目線で、部活動の理不尽さや友人関係の複雑さに深く共感するはずです。

さらに大人が読むと、視点は大きく変わります。インプットされた読者レビューにも「母親たちの言い分もわかる」「豪の親の気持ちになった」といった声があるように、親の視点で物語を追体験することになります。

大人が感じる「親の葛藤」

  • 巧の母・真紀子:
    自身も父(洋三)が野球一筋で家庭を顧みなかった過去から野球を嫌っています。天才だが孤立する巧と、病弱で手のかかる青波。二人の息子を持つ母親の苦悩が描かれます。
  • 豪の母・節子:
    大病院の跡取りである息子に、野球ではなく医者の道を歩んでほしいと願う親心。これは単なるエゴなのか、それとも愛情なのか、考えさせられます。

このように、「バッテリー」は読む年代によって共感する登場人物が変わり、受け取るメッセージが変化し続ける、まさに「スルメ」のような味わい深い作品です。

実写版(映画・ドラマ)作品もチェック

「バッテリー」は、その人気の高さから、映画、テレビドラマ、そしてアニメと、様々なメディアで映像化されています。原作とは異なる魅力を持つこれらの作品も、ぜひチェックしてみてください。

映画版(2007年公開)

俳優・林遣都さんの鮮烈なデビュー作として非常に有名です。監督は『おくりびと』でアカデミー賞を受賞した滝田洋二郎氏。119分という時間の中に、巧と豪の出会い、バッテリーとしての成長、そして家族との絆を、岡山の美しい風景と共に瑞々しく凝縮しています。

テレビドラマ版(2008年放送)

NHK「ドラマ8」枠で全10話が放送されました。主演は中山優馬さん(当時 B.I.Shadow)が巧を、高田翔さん(当時 ジャニーズJr.)が豪を演じました。映画版よりも長い時間を使い、野球部の先輩たちとの軋轢や、家族それぞれのドラマがより詳細に描かれているのが特徴です。

(出典:ドラマ NHK)

アニメ版(2016年放送)

2016年にはフジテレビ「ノイタミナ」枠でアニメ版も放送されました。キャラクター原案を人気漫画家の志村貴子氏(『青い花』『放浪息子』など)が務めたことでも話題になりました。巧(CV:内山昂輝)と豪(CV:畠中祐)の声優陣の演技と共に、原作の持つ危うく繊細な心理描写がアニメーションで表現されています。

メディア公開/放送年主演(原田巧 役)特徴
映画2007年林遣都119分。原作の瑞々しさを凝縮。林遣都のデビュー作。
テレビドラマ2008年中山優馬NHK全10話。人間関係をより詳細に描写。
アニメ2016年内山昂輝(声優)ノイタミナ枠。志村貴子氏によるキャラクター原案。

(参照:TVアニメ「バッテリー」公式サイト)

読書感想文のテーマと書き方

「バッテリー」は、夏休みの読書感想文の題材として非常に人気があります。しかし、物語のテーマが多岐にわたるため、何を書けばよいか迷ってしまうことも多いでしょう。

読書感想文を上手くまとめるコツは、テーマを一つに絞り込み、自分の体験と結びつけることです。

最も避けたいのは、全巻の「あらすじ」をただ書き写してしまうことです。物語の概要は冒頭で簡潔に触れるだけにし、「自分はどの登場人物の、どの言葉や行動に心を動かされたのか」を具体的に書く必要があります。

以下に、感想文のテーマ例をいくつか挙げます。

テーマ例1:才能と孤独(巧の視点)

「おれの球だけを見ろよ」という巧の言葉は、絶対的な自信の表れであると同時に、他者を拒絶する孤高の壁でもあります。なぜ巧は他人に心を開かないのか。圧倒的な才能を持つことは、本当に幸せなのか。巧の「孤独」に焦点を当て、自分自身が周りと違うと感じた経験や、他人に理解してもらえないと感じた時の気持ちと結びつけて考察します。

テーマ例2:支える者の葛藤(豪の視点)

天才のパートナーであることのプレッシャー。第IV巻で描かれた、巧の球を受けきれないかもしれないという「恐怖」は、この物語の核心の一つです。「天才」と「凡人」の残酷な対比は、野球だけでなく勉強や芸術など、あらゆる場面に通じるテーマです。豪の視点に立ち、誰かを支えることの難しさや、嫉妬と憧れの狭間で揺れる心を掘り下げます。

テーマ例3:家族との関係(青波や母親の視点)

病弱な弟・青波の「兄ちゃんみたいになりたいんじゃのうてな、野球がしたいんじゃ」という言葉に焦点を当ててみましょう。この純粋な情熱が、天才である兄の何を揺さぶったのか。また、二人の息子を持つ母親・真紀子の苦悩に注目し、自分が家族に対してどう感じているか、理想の家族とは何かを考えるきっかけにもなります。

テーマ例4:組織と個(ルールの意味)

第II巻で描かれる「丸刈り」問題は、感想文のテーマとして非常に扱いやすいです。なぜ巧は「ルールだから」という理由で丸刈りを拒否したのか。「決まりだから従う」で思考停止せず、自分らしさを貫くことの難しさと大切さについて、学校生活での体験を交えて書くことができます。

総まとめ:あさのあつこ「バッテリー」のあらすじ

  • 「バッテリー」は天才ピッチャー巧とキャッチャー豪の心の成長を描く物語
  • 物語を彩る主な登場人物には巧、豪、弟の青波、祖父の洋三などがいる
  • 1巻の詳しいあらすじは巧と豪の運命的な出会いが中心となる
  • シリーズ全作品のあらすじは中学時代の葛藤とライバルとの対決を描く
  • 続編「ラスト・イニング」ではライバル視点で物語が語られる

あさのあつこ先生が描く「バッテリー」は、単なる野球小説の枠を超え、読むたびに新しい発見がある不朽の名作です。天才ゆえの孤独、思春期特有の葛藤、そして家族の絆。本の対象年齢は児童文学ながら、小学生から大人まで、読む年代によって異なる感動を与えてくれます。

この記事で紹介したあらすじや魅力に心が動かされたなら、ぜひ、巧と豪の物語に触れてみてください。まずはAudibleの無料体験で、登場人物たちの息遣いがより生き生きと感じられるオーディオブック作品を聴いてみるのもおすすめです。

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この記事を書いた人

「エンタメMAG」は、ミステリー小説や時代小説など小説全般をはじめ、映小説や映画・ドラマなどを取り扱うエンタメブログです。話題の作品紹介やレビューに加え、「作家やシリーズ作品の読む順番」 といった役立つ情報をまとめています。元古本屋店員、Audible歴4年(聴き放題制以降前から)のオーディオブック愛好者で、耳で楽しむ読書「オーディブル」に関する情報も豊富に発信しています。

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