国内累計1億部を超える国民的作家・東野圭吾氏。有名な作品が多く、理系ミステリーや感動ファンタジーなどジャンルも多彩なため、「最初に読むならどの作品?」と悩む人も多いはず。
この記事では、あなたの「今、読みたい気分」に合わせ、初心者におすすめの代表作から、泣ける名作、メディア化作品まで目的・ジャンル別に厳選(合計16作品)。人気シリーズ(ガリレオ・加賀)の読む順番についても紹介してるのでぜひ参考にしてください。
- 初心者におすすめの鉄板代表作3選
- 目的別(感動・ミステリー等)の有名作品
- 人気シリーズ(ガリレオ・加賀)の読む順番
東野圭吾を最初に読むなら?有名作品を目的別に紹介

以下の6つの目的・ジャンル別に合計16作品を厳選しました。
- 初心者におすすめ | 代表作3選
- 感動したい人におすすめ | 泣ける名作小説 3選
- 普段本を読まない人にもオススメ | メディア化作品 3選
- 重厚な傑作ミステリーならコレ! 本格推理小説3選
- 中学生・高校生にもおすすめ | 読みやすい短編集 3選
- 東野作品を耳で楽しむ | オーディブル作品
初心者におすすめ | 代表作3選
膨大な作品群の中から、東野圭吾氏の「面白さ」の神髄が詰まった、最初の一冊として間違いのない3作品を厳選しました。ミステリー、感動、エンターテイメント。異なる魅力を持つ、まさに「鉄板」の代表作です。
1. ナミヤ雑貨店の奇蹟
時空を超えて繋がる、温かな奇蹟の物語。
作品内容・あらすじ
悪事を働いた3人組が逃げ込んだ廃屋「ナミヤ雑貨店」。そこはかつて、店主が悩み相談を請け負っていた場所だった。シャッターの郵便受けに、30年以上前に書かれた悩み相談の手紙が投函される。彼らが戸惑いながらも返事を書くと、再び過去からの手紙が届き……。
当サイトおすすめの理由
東野作品史上、最も心温まる感動作と評される一冊です。ミステリー作家ならではの緻密な伏線が、ファンタジーという舞台装置の上で奇跡のように繋がっていく構成は圧巻。バラバラだった悩み相談が、時空を超えて一つの大きな物語に収束していくカタルシスは、深い感動を呼びます。読書初心者や、重いサスペンスが苦手な方にも最適です。
| 出版年 | 2012年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | ファンタジー・人情ドラマ |
| 小説形式 | 長編(連作短編形式) |
| 受賞歴 | 第7回中央公論文芸賞 |
| メディア化 | 映画化(2017年) |
2. 容疑者Xの献身
天才物理学者ガリレオが挑む、究極の「愛」が仕掛けたトリック。
作品内容・あらすじ
弁当屋で働く花岡靖子は、元夫を衝動的に殺害してしまう。隣人の天才数学者・石神は、その事態を察知し、二人を救うために完璧な隠蔽工作を計画する。捜査に行き詰まった草薙刑事が助けを求めたのは、大学の同期である天才物理学者・湯川学。湯川は、石神が事件に関わっていると直感する。
当サイトおすすめの理由
「ガリレオ」シリーズ初の長編にして、直木賞を受賞した最高傑作です。天才同士の緻密な頭脳戦と、その裏に隠された常軌を逸した「献身」が描かれ、ミステリーとしての論理と、人間ドラマとしての情念が完璧に融合しています。結末で明かされるトリックと動機は、まさに圧巻の一言。東野ミステリーの真髄を味わうなら、まずこの一冊です。
| 出版年 | 2005年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 本格ミステリー・理系ミステリー |
| 小説形式 | 長編(ガリレオシリーズ第3作) |
| 受賞歴 | 第134回直木三十五賞/第6回本格ミステリ大賞 |
| メディア化 | 映画化(2008年) |
3. マスカレード・ホテル
ホテルマンVS刑事。異色のバディが挑む、極上のエンタメ。
作品内容・あらすじ
都内で不可解な連続殺人事件が発生。次の犯行現場は、一流ホテル「ホテル・コルテシア東京」だと予告される。警視庁の刑事・新田浩介は、ホテルマンとしてフロントに立ち、潜入捜査を開始。教育係となったプロのホテルウーマン・山岸尚美と反発しながら、客の「仮面(マスカレード)」の下に隠された真相に迫る。
当サイトおすすめの理由
木村拓哉さん主演の映画も大ヒットした「マスカレード」シリーズ第1作です。立場も信条も正反対の二人が、プロ意識をぶつけ合いながら協力していくバディものとして、非常にテンポ良く読めます。ホテルという華やかな舞台で、個性豊かな客が次々と現れ、短編連作のようにも楽しめるため、長編が苦手な人でも飽きさせません。エンタメミステリーの王道です。
| 出版年 | 2011年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 職業ミステリー・エンターテイメント |
| 小説形式 | 長編 |
| メディア化 | 映画化(2019年) |
感動したい人におすすめ | 泣ける名作小説 3選
ミステリーの枠を超え、人の心の機微や絆を描き、多くの読者の涙を誘ってきた作品群です。とにかく感動したい、心を揺さぶる物語を読みたいという方におすすめの3作品を紹介します。
1. 手紙
「加害者の家族」が背負う、重く切ない現実。
作品内容・あらすじ
弟の大学進学のために強盗殺人を犯し、服役中の兄・剛志。獄中から弟・直貴のもとへ、毎月欠かさず手紙が届く。しかし「強盗殺人犯の弟」というレッテルは直貴の人生に暗い影を落とし、進学、恋愛、就職と、夢や希望を次々と打ち砕いていく。直貴は家族の絆と世間の差別の間で苦悩し続ける。
当サイトおすすめの理由
「犯罪加害者の家族」という非常に重いテーマを、真正面から描いた社会派ドラマの傑作です。決して他人事ではない差別の現実と、それでも断ち切れない家族の絆が、淡々と、しかし克明に描かれます。罪を償うとはどういうことか、家族とは何かを深く問いかけられる、涙なしには読めない作品です。東野作品の社会派としての一面を知るのに最適な一冊です。
| 出版年 | 2003年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 社会派ドラマ |
| 小説形式 | 長編 |
| メディア化 | 映画化(2006年)/ドラマ化(2018年) |
2. 秘密
その愛は、奇跡か、悲劇か。
作品内容・あらすじ
スキーバスの転落事故で、妻・直子は亡くなり、娘・藻奈美は奇跡的に助かった。しかし、意識を取り戻した娘の体には、亡くなったはずの妻・直子の魂が宿っていた。娘の姿をした妻との、歪で切ない「秘密」の生活が始まる。夫・平介は、この現実を受け入れようと葛藤するが……。
当サイトおすすめの理由
ファンタジー的な設定ながら、描かれるのは人間の愛憎と心の揺れという極めてリアルな感情です。娘として生きる妻、妻として接しきれない夫。二人の関係性の変化が巧みに描かれ、読者は「自分ならどうするか」と深く感情移入させられます。衝撃的でありながら、あまりにも切ない結末は、東野作品の中でも屈指の完成度と名高く、長く心に残る一作です。
| 出版年 | 1998年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | ファンタジー・サスペンス |
| 小説形式 | 長編 |
| 受賞歴 | 第52回日本推理作家協会賞(長編部門) |
| メディア化 | 映画化(1999年)/ドラマ化(2010年) |
3. 流星の絆
時効寸前、三兄妹が誓った最後の復讐。
作品内容・あらすじ
幼い頃に両親を惨殺された三兄妹、功一、泰輔、静奈。身を寄せ合って生きてきた彼らは、時効が迫る中、ついに両親を殺した真犯人らしき男を発見する。復讐計画を練る三兄妹だが、その過程で妹・静奈が男の息子と恋に落ちてしまう。兄妹の絆と、残酷な真実が交錯する。
当サイトおすすめの理由
宮藤官九郎氏脚本のドラマも大ヒットした、兄妹の絆の物語です。序盤は詐欺を働く三兄妹のコミカルな日常が描かれますが、真相に近づくにつれて物語は一気にシリアスなサスペンスへと変貌します。練り上げられたミステリーの結末と、過酷な運命に翻弄されながらも支え合う兄妹の姿に、涙が止まらなくなる傑作です。
| 出版年 | 2008年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | ミステリー・人情ドラマ |
| 小説形式 | 長編 |
| 受賞歴 | 第43回新風賞 |
| メディア化 | ドラマ化(2008年) |
普段本を読まない人にもオススメ | メディア化作品 3選
「活字に慣れていない」「長編小説を読み切れるか不安」という方には、エンターテイメント性が高く、映像化によってイメージが掴みやすいメディア化作品から入るのがおすすめです。ページをめくる手が止まらなくなる、選りすぐりの3作品を紹介します。
1. ラプラスの魔女
その現象は、事故か、殺人か。物理学の常識が覆る。
作品内容・あらすじ
遠く離れた2つの温泉地で、相次いで硫化水素による死亡事故が発生。地球化学の専門家・青江修介は、警察の依頼で現地調査を行うが、事故の不自然さに気づく。調査を進める青江の前に、謎の少女・円華が現れる。彼女は、次にどこで何が起こるかを「予知」する能力を持っているかのようだった。
当サイトおすすめの理由
櫻井翔さん主演で映画化された人気作です。東野作品のルーツである「理系ミステリー」の要素がふんだんに盛り込まれつつも、専門知識がなくても分かりやすく、SF的なスケール感で物語が展開します。一見無関係に見えた事件が繋がり、常識では説明不可能な現象の謎に迫っていく構成は、読者を飽きさせません。科学と超能力の境界線上で繰り広げられる、新感覚のミステリーです。
| 出版年 | 2015年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 理系ミステリー・SFサスペンス |
| 小説形式 | 長編 |
| メディア化 | 映画化(2018年) |
2. 新参者
日本橋の謎を解く。人情刑事・加賀恭一郎、登場。
作品内容・あらすじ
日本橋・人形町。新しくこの街の所轄署に赴任してきた刑事・加賀恭一郎。この街で起きた女性絞殺事件を追う彼は、煎餅屋、料亭、時計屋、民芸品店と、事件現場とは無関係に見える店を訪ね歩く。一見、のどかな「ご近所めぐり」に見える捜査。その一つ一つが、事件の核心へと繋がっていく。
当サイトおすすめの理由
阿部寛さん主演のドラマが大ヒットした「加賀恭一郎シリーズ」の8作目です。9つの章からなる連作短編形式で、1話完結の小さな謎解きを楽しみながら、最後には大きな殺人事件の真相にたどり着く構成が見事。人情味あふれる加賀の捜査スタイルが街の人々の心を解きほぐしていく様は、ミステリーでありながら温かい読後感をもたらします。非常に読みやすく、入門に最適です。
| 出版年 | 2009年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 人情ミステリー・連作短編 |
| 小説形式 | 長編(加賀恭一郎シリーズ第8作) |
| メディア化 | ドラマ化(2010年) |
3. プラチナデータ
信じられるのは、科学か、自分か。
作品内容・あらすじ
DNA情報から犯人を特定する画期的な「DNA捜査システム」。その開発者である科学者・神楽龍平は、システムが示した連続殺人事件の犯人が「自分自身」であると知り、逃亡者となる。追うのは、ベテラン刑事の浅間。神楽は自らの無実を証明するため、システムの裏に隠された「プラチナデータ」の謎に迫る。
当サイトおすすめの理由
二宮和也さん主演で映画化された、近未来SFサスペンスです。DNA捜査という現代的なテーマを軸に、スリリングな逃亡劇が繰り広げられます。テンポの良い展開と、二転三転するストーリーにページをめくる手が止まりません。「科学は万能か」という重いテーマを内包しつつも、極上のエンターテイメントとして昇華させており、普段本を読まない方でも一気に読了できる吸引力があります。
| 出版年 | 2010年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | SFサスペンス・ミステリー |
| 小説形式 | 長編 |
| メディア化 | 映画化(2013年) |
ほかにも、映像化されていて手に取りやすい作品は多数あります。ここでは代表的な作品を表で紹介します。
| タイトル | メディア | 作品内容 |
|---|---|---|
| 真夏の方程式 (2011年) | 映画 (2013年) | 「ガリレオ」シリーズ長編第3作。美しい海辺の町を舞台に、湯川と少年の交流を描く。 |
| 疾風ロンド (2013年) | 映画 (2016年) | 雪山を舞台にしたサスペンス。盗まれた生物兵器を追う、コミカルな要素も強い作品。 |
| 天空の蜂 (1995年) | 映画 (2015年) | 巨大ヘリを乗っ取り原発を脅迫する、息詰まるパニック・サスペンス大作。 |
| 麒麟の翼 (2011年) | 映画 (2012年) | 「加賀恭一郎」シリーズ9作目。ドラマ『新参者』の劇場版として大ヒットした人情ミステリー。 |
重厚な傑作ミステリーならコレ! 本格推理小説3選
「どうせ読むなら、読み応えのある骨太な傑作から始めたい」「緻密なトリックと人間の業に圧倒されたい」という本格派のあなたには、東野圭吾氏の真骨頂である、重厚な傑作ミステリーをおすすめします。
1. 白夜行
光のない世界で、二人は生き続けるしかなかった。
作品内容・あらすじ
1973年、大阪の廃ビルで質屋の男が殺害される。事件は迷宮入りとなるが、被害者の息子・亮司と、容疑者の娘・雪穂。二人の周囲では、その後19年間にわたり、不可解で暗い事件が起こり続ける。亮司と雪穂の関係は一切描かれず、ただ二人の周辺人物の視点だけで、彼らの異常な人生が浮かび上がる。
当サイトおすすめの理由
文庫版で800ページを超える大長編でありながら、その壮大なスケールと何重にも張り巡らされた伏線に、ページをめくる手が止まらなくなります。主人公二人の心理描写が意図的に排され、読者は彼らの行動の「動機」を推測するしかないという構成が、底知れぬ不気味さと魅力を生んでいます。読後に深い余韻と圧倒的な読書体験を求める方に、まず挑戦してほしい最高傑作です。
| 出版年 | 1999年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 本格ミステリー・社会派サスペンス |
| 小説形式 | 長編 |
| メディア化 | ドラマ化(2006年)/映画化(2011年) |
2. 悪意
なぜ彼は殺したのか?動機こそが最大のミステリー。
作品内容・あらすじ
人気作家・日高邦彦が自宅で殺害された。刑事・加賀恭一郎は、日高の旧友である野々口修を容疑者として追う。犯人は早い段階で判明し、事件は解決したかに見えた。しかし、逮捕された野々口は決して「犯行動機」を語らない。加賀は、その隠された「悪意」の真相を突き止めるため、二人の過去を深く掘り下げていく。
当サイトおすすめの理由
「加賀恭一郎シリーズ」の4作目にして、シリーズ最高傑作の呼び声も高い一作です。「フーダニット(誰が犯人か)」ではなく、「ホワイダニット(なぜ殺したか)」に徹底的に焦点を当てた金字塔的作品。手記や供述が二転三転し、事件の様相が何度も覆る構成は見事というほかありません。人間の心の奥底に潜む「悪意」の恐ろしさを突き付けられる、本格ミステリーの凄みを体感できます。
| 出版年 | 1996年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 本格ミステリー・ホワイダニット |
| 小説形式 | 長編(加賀恭一郎シリーズ第4作) |
| メディア化 | ドラマ化(2001年) |
3. 聖女の救済
論理で解けぬ、完全犯罪。それは「愛」か「執念」か。
作品内容・あらすじ
資産家の男が自宅で毒殺された。容疑者は、夫に離婚を切り出されていた妻。しかし、彼女には完璧なアリバイがあった。事件当時、彼女は遠く北海道におり、物理的に毒殺は不可能。捜査が行き詰まる中、草薙刑事は湯川学に助けを求める。湯川は、この「ありえない」トリックに挑むが、そこには女性の恐るべき執念が隠されていた。
当サイトおすすめの理由
「ガリレオ」シリーズの長編第2作です。『容疑者Xの献身』が「論理と献身」なら、本作は「論理と執念」の物語と言えます。一見、物理トリックが不可能な状況を、湯川がどのように「科学」で解明するのか。その着眼点と解決の鮮やかさは、理系ミステリーの真骨頂です。ほぼ「完全犯罪」と言える状況設定と、その裏にある人間の深い情念を描いた傑作です。
| 出版年 | 2008年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 本格ミステリー・理系ミステリー |
| 小説形式 | 長編(ガリレオシリーズ第5作) |
| メディア化 | ドラマ化(2013年) |
中学生・高校生にもおすすめ | 読みやすい短編作品 3選
中学生や高校生が最初に読むなら、どんな作品が良いでしょうか。ポイントは、残酷な描写や性的な描写が比較的少なく、友情や家族といった共感しやすいテーマを扱っていることです。
また、「いきなり長編はハードルが高い」「隙間時間でサクッと読みたい」という方には、1話完結でスッキリとした読後感が得られる短編集が最適です。特におすすめの3作品を紹介します。
1. 探偵ガリレオ
その事件、常識では説明不能。天才物理学者の登場。
作品内容・あらすじ
若者の頭が突然燃え上がる「人体発火事件」。心臓だけが腐敗した死体。海の上空に浮かぶ謎の顔。警察官・草薙が持ち込む、常識では説明不能な「超常現象」としか思えない怪事件の数々。帝都大学の天才物理学者・湯川学は、明晰な頭脳と科学の知識で、鮮やかにその謎を解き明かしていく。
当サイトおすすめの理由
福山雅治さん主演のドラマでも有名な「ガリレオ」シリーズの記念すべき第1作目です。短編集なので非常に読みやすく、1話完結でスッキリとした爽快感を味わえます。科学の力でオカルト的な謎が論理的に解明されていくカタルシスは、知的好奇心を強く刺激します。東野氏のルーツである「理系ミステリー」の入門として、まさにぴったりの一冊です。
| 出版年 | 1998年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 理系ミステリー・連作短編 |
| 小説形式 | 短編集(ガリレオシリーズ第1作) |
| メディア化 | ドラマ化(2007年〜) |
2. 嘘をもうひとつだけ
その嘘、刑事・加賀恭一郎にはお見通しだ。
作品内容・あらすじ
バレエ団のプリマが毒殺された事件、親友の結婚を前に殺されたOL。刑事・加賀恭一郎が、殺人事件の関係者たちがつく「嘘」の裏に隠された真実を暴いていく。「加賀恭一郎シリーズ」の6作目にあたる本書は、シリーズ初の短編集であり、加賀の鋭い洞察力と人情味あふれる捜査スタイルが際立つ5つの物語を収録。
当サイトおすすめの理由
本格ミステリーでありながら、人の心の機微や、嘘をつかざるを得なかった人間の悲哀に焦点を当てた作品集です。加賀刑事が、犯人を追い詰めるだけでなく、残された人々の心の救済まで見据えて行動する姿が印象的。1話の分量が短く、テンポも良いため、ミステリーの面白さと人間ドラマの深さを同時に味わえる、非常に読みやすい一冊です。
| 出版年 | 2000年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 人情ミステリー・本格ミステリー |
| 小説形式 | 短編集(加賀恭一郎シリーズ第6作) |
| メディア化 | ドラマ化(「新参者」SPドラマ内など) |
3. あの頃の誰か
ほろ苦く、切ない。日常に潜む6つのミステリー。
作品内容・あらすじ
クリスマスの夜に起こったささやかな奇跡を描く「聖夜の贈り物」、かつての恋人の謎めいた行動を追う「あの頃の二人」など、日常に潜む謎と人間模様を鮮やかに切り取った6編を収録。殺人事件が起こらない「日常の謎」系の作品から、切ない結末のミステリーまで、多彩な作風が楽しめる珠玉の短編集。
当サイトおすすめの理由
重厚な長編ミステリーのイメージが強い東野作品ですが、こうした「ほろ苦い」短編も非常に魅力的です。特に「シャレードがいっぱい」は、青春の甘酸っぱさとミステリーが融合した傑作として人気。どの作品も読後感が良く、中学生・高校生が共感しやすい友情や恋愛、家族のテーマが扱われています。東野圭吾氏の「人間ドラマ」の上手さを知るのにも最適です。
| 出版年 | 2011年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 日常の謎・ミステリー |
| 小説形式 | 短編集 |
東野作品を耳で楽しむ | オーディブル作品
「読書する時間がない」「活字を読むのが苦手」という方には、Amazonの「聴く読書」サービス、Audible(オーディブル)もおすすめです。通勤中や家事をしながらでも、プロのナレーターによる朗読で物語の世界に浸ることができます。
注目すべきは、東野圭吾氏初の完全オリジナルオーディオブックとして制作された『誰かが私を殺した』です。
Audible Original『誰かが私を殺した』
これは「加賀恭一郎シリーズ」の最新作でありながら、まず「耳から」楽しむために書き下ろされた作品です。物語は、殺害された主人公(「女帝」と呼ばれた女性)が魂となり、加賀恭一郎と部下の女性刑事・新澤による捜査を見守る、という斬新な視点で進みます。
最大の魅力は、寺島しのぶさん、松坂桃李さん、高橋克典さんをはじめとする、まさに「豪華俳優陣」による圧巻のパフォーマンスです。「上質な映画を見ているように情景がくっきりと浮かぶ」「大変贅沢な気分を味わえた」といった声が寄せられるほど、臨場感たっぷりのオーディオドラマに仕上がっています。
再生時間も2時間47分と、映画1本分ほどの長さで一気に聴き通せるのもポイントです。
Audibleは新規無料体験キャンペーンを実施中
Audibleは30日間の新規無料体験キャンペーンを実施しており、聴き放題対象作品を無料で聴けます。
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【東野圭吾】有名なシリーズ作品を最初に読むならこの2つ!

東野圭吾作品の大きな魅力が、「ガリレオ」や「加賀恭一郎」といった人気シリーズです。魅力的な主人公たちが活躍するシリーズは、一度ハマると抜け出せない面白さがあります。ここでは、二大人気シリーズの「読む順番」と「どこから始めるか」を詳しく解説します。
天才物理学者「ガリレオ」シリーズの読む順番
「ガリレオ」シリーズは、理系ミステリーの第一人者である東野圭吾氏が、帝都大学の天才物理学者・湯川学を主人公に据えた作品群です。超常現象としか思えない事件を、湯川が科学的アプローチで解明していきます。
シリーズは1998年の短編集『探偵ガリレオ』から始まり、現在までに長編・短編合わせて10作品が文藝春秋から刊行されています(2025年時点)。福山雅治さん主演によるドラマ・映画化も爆発的な人気を博し、特に『容疑者Xの献身』は直木賞を受賞、シリーズ累計発行部数は1,500万部を超える国民的シリーズです。
このシリーズは、基本的には刊行順に読むのがおすすめです。特に湯川自身の内面や、刑事・草薙、内海との関係性の変化が徐々に描かれるため、順番に追うことでより深く楽しめます。
| 刊行順 | タイトル | 出版年 | 形式 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 探偵ガリレオ | 1998年 | 短編集 | シリーズ第1作 |
| 2 | 予知夢 | 2000年 | 短編集 | |
| 3 | 容疑者Xの献身 | 2005年 | 長編 | ★第134回直木賞 受賞作 |
| 4 | ガリレオの苦悩 | 2008年 | 短編集 | ※内海薫刑事が本格登場 |
| 5 | 聖女の救済 | 2008年 | 長編 | |
| 6 | 真夏の方程式 | 2011年 | 長編 | |
| 7 | 虚像の道化師 | 2012年 | 短編集 | |
| 8 | 禁断の魔術 | 2012年 | 長編 | ※『ガリレオの苦悩』収録作を改稿 |
| 9 | 沈黙のパレード | 2018年 | 長編 | |
| 10 | 透明な螺旋 | 2021年 | 長編 |
■容疑者Xの献身から読むのは?
シリーズの刊行順は分かったけれど、「やっぱり一番有名な作品から読みたい!」という方も多いはずです。
結論から言うと、『容疑者Xの献身』から読み始めても全く問題ありません。
『容疑者Xの献身』はシリーズ第3作目ですが、初の長編小説にして直木賞を受賞した最高傑作です。物語の完成度が非常に高く、独立した作品として「ここから読み始める」ファンも非常に多いです。(※本記事では「初心者におすすめの代表作」でも紹介しています)
天才同士の緻密な頭脳戦と、切ない人間ドラマが完璧に融合しており、東野ミステリーの真髄を味わうには最適の一冊と言えます。この作品でガリレオシリーズの魅力に触れ、そこから第1作に戻るのも良い選択です。
刑事「加賀恭一郎」シリーズの読む順番
もう一つの大人気シリーズが、人情味あふれる刑事・加賀恭一郎が活躍するシリーズです。事件のトリックだけでなく、「なぜ」という動機や人間ドラマに深く切り込むのが特徴で、「ガリレオ」シリーズとは対照的な魅力を持っています。
1986年の『卒業』から続く東野圭吾氏の最長シリーズであり、講談社から既刊12作品(+オーディブル限定1作品)が刊行されています(2025年時点)。阿部寛さん主演のドラマ・映画「新参者」シリーズも大ヒットし、『祈りの幕が下りる時』は吉川英治文学賞を受賞。シリーズ累計は1,450万部を突破しています。
こちらは主人公の加賀が大学を卒業し、刑事として成長し、所轄を転々としていく物語でもあるため、刊行順に読むのが最適解とされています。作風も、初期の「本格ミステリー」から、後期の「人情ミステリー」へと変化していくため、その変遷も楽しめます。
| 刊行順 | タイトル | 出版年 | 形式 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 卒業 | 1986年 | 長編 | ※加賀の大学生時代 |
| 2 | 眠りの森 | 1989年 | 長編 | |
| 3 | どちらかが彼女を殺した | 1996年 | 長編 | ※犯人が明示されない異色作 |
| 4 | 悪意 | 1996年 | 長編 | ★シリーズ最高傑作の呼び声高い |
| 5 | 私が彼を殺した | 1999年 | 長編 | ※こちらも犯人が明示されない |
| 6 | 嘘をもうひとつだけ | 2000年 | 短編集 | シリーズ初の短編集 |
| 7 | 赤い指 | 2006年 | 長編 | ※『新参者』シリーズに繋がる |
| 8 | 新参者 | 2009年 | 長編 | ※連作短編形式 |
| 9 | 麒麟の翼 | 2011年 | 長編 | |
| 10 | 祈りの幕が下りる時 | 2013年 | 長編 | ★第48回吉川英治文学賞 受賞作 |
| 11 | 希望の糸 | 2019年 | 長編 | |
| 12 | あなたが誰かを殺した | 2023年 | 長編 | |
| 13 | 誰かが私を殺した | 2024年 | オーディオ | ※Audible限定オリジナル作品 |
■新参者から読むのはあり?
『卒業』からすべて追うのは大変…という方には、8作目の『新参者』から入るのもおすすめです。『新参者』は阿部寛さん主演のドラマで一気に知名度が上がりました。
この作品は、日本橋署に赴任してきたばかりの加賀が、街の小さな商店を巡りながら殺人事件の真相に迫る連作短編の形式です。9つの短い話が繋がりながら大きな謎を解いていく構成で、人情味あふれる作風が非常に読みやすく、後期の「人情ミステリー」としての魅力を存分に味わえます。(※本記事では「メディア化作品」でも紹介しています)
読む順番の注意点
特に7作目『赤い指』、8作目『新参者』、9作目『麒麟の翼』、10作目『祈りの幕が下りる時』までは、家族のテーマや登場人物(特に加賀自身の家族)が連続しており、物語の連続性が強くなっています。そのため、この4作はできれば刊行順に読むとより楽しめます。
まとめ:東野圭吾を最初に読むなら
ここまで、目的別・シリーズ別に有名作品ばかりを厳選して紹介してきました。
結論として、東野圭吾作品を「最初に読むなら」これ、という唯一の正解はありません。なぜなら、どの作品もジャンルが異なり、それぞれが最高レベルの傑作だからです。
ポイントは、あなたが今どの作品に最も興味を惹かれたか?
あなたの「最初の一冊」は?
- 初心者向けの鉄板代表作なら
→ 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』『容疑者Xの献身』『マスカレード・ホテル』 - とにかく感動したい・泣きたいなら
→ 『手紙』『秘密』『流星の絆』 - 読みやすく有名なメディア化作品から入るなら
→ 『ラプラスの魔女』『新参者』『プラチナデータ』 - 重厚な本格ミステリーに圧倒されたいなら
→ 『白夜行』『悪意』『聖女の救済』 - 短編で気軽にミステリーを楽しみたいなら
→ 『探偵ガリレオ』『嘘をもうひとつだけ』『あの頃の誰か』 - 「聴く読書」で豪華声優陣の作品を楽しみたいなら
→ 『誰かが私を殺した』 (Audible Original)
あなたの気分に最も合う入口から、ぜひ東野圭吾の世界へ第一歩を踏み出してみてください。
