世界的な大ヒットを記録し、歴史、芸術、サスペンスを見事に融合させたダン・ブラウン原作のロバート・ラングドン教授シリーズ。一定のスパンで新作が発表されるため、定期的に「ダヴィンチコード シリーズの第4弾は制作されるのだろうか?いつ公開?」と期待や疑問が湧いてきます。
この記事では映画の第4弾となる最新作の情報を中心に、これまでの小説の全作品一覧とあらすじ、そして名優トム・ハンクス主演で映像化された映画の全作品一覧とあらすじを網羅的にご紹介します。
また、映画の第1弾から第3弾までの詳しい解説やキャスト情報はもちろん、気になる映画を見る順番や、「どれが一番面白いのか?」「ロストシンボルが映画化されない理由」も考察します。さらに、現在利用できる映画の配信・VODサービス、原作を耳から楽しめるオーディオブック配信情報まで、シリーズの全てを解説します。
- ラングドン教授シリーズの映画と小説の全体像
- 映画を視聴する最適なおすすめの順番
- 映画化されなかった「ロスト・シンボル」の背景
- 待望の映画第4弾に関する最新の動向
ダヴィンチコード シリーズ 第4弾を待つ前に原作を知る

- 小説の全作品一覧とあらすじ
- 映画の全作品一覧とあらすじ
- 映画を見る順番は【公開順】がおすすめ
- 映画 第1弾「ダ・ヴィンチ・コード」解説とキャスト
- 映画 第2弾「天使と悪魔」解説とキャスト
- 映画 第3弾「インフェルノ」解説とキャスト
小説の全作品一覧とあらすじ
映画の魅力を深く味わうためには、原作小説を知ることが重要です。作家ダン・ブラウン氏による「ロバート・ラングドン」シリーズは2024年時点で5作品が刊行されています。
作品の大きな特徴は、物語のほとんどが24時間という非常に短い時間軸で展開すること、そして読者を惹きつけてやまない短い章立てとクリフハンガーです。
映画とは刊行順が一部異なるため、物語の本来の時間軸を理解する上で重要です。どの作品も史実、芸術、宗教、科学が巧みに絡み合った、知的好奇心を刺激する傑作という点は共通しています。
原作小説シリーズ一覧
刊行順/刊行年(米)/タイトル | 映像化 | あらすじ詳細 |
---|---|---|
第1作/2000年 「天使と悪魔」 | 映画化第2弾 | スイスの科学研究所CERNで物理学者が殺害され、究極のエネルギー源「反物質」が盗まれる。ラングドンは、ヴァチカンに仕掛けられた爆弾と、秘密結社イルミナティによる復讐計画を阻止するため、ローマに隠された「光の道」を辿る。 |
第2作/2003年 「ダ・ヴィンチ・コード」 | 映画化第1弾 | 深夜のルーヴル美術館で館長が奇妙な死体で発見される。ラングドンは、ダ・ヴィンチの作品に巧妙に隠されたアナグラムや象徴を解読し、シオン修道会が守り続けてきたキリスト教の根幹を揺るがす聖杯の謎に迫っていく。 |
第3作/2009年 「ロスト・シンボル」 | ドラマ化 | アメリカの首都ワシントンD.C.を舞台に、秘密結社フリーメイソンの謎に挑む。恩師であるピーター・ソロモンを誘拐されたラングドンは、アメリカ建国の父たちが隠したとされる古代の叡智へと繋がる「失われた言葉」を追う。 |
第4作/2013年 「インフェルノ」 | 映画化第3弾 | 記憶喪失の状態でフィレンツェの病院で目覚めたラングドン。彼は、人口爆発の解決策として人類淘汰を目論む天才生化学者が、ダンテの叙事詩「神曲」地獄篇に隠したウイルスの在処を示す暗号を、幻覚と戦いながら解き明かす。 |
第5作/2017年 「オリジン」 | ー | スペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館で、元教え子の天才科学者が「我々はどこから来たのか、どこへ行くのか」という人類最大の謎を解き明かす発見を発表する直前に暗殺される。ラングドンは、AIウィンストンと共に、その発見を闇に葬ろうとする巨大な陰謀に立ち向かう。 |
映画の全作品一覧とあらすじ
映画シリーズは、原作の刊行順とは異なり、世界で最も知名度の高かった「ダ・ヴィンチ・コード」からスタートしました。監督は『アポロ13』などで知られる名匠ロン・ハワード、主演はアカデミー賞俳優であるトム・ハンクスという黄金コンビによって、原作の持つ知的な興奮が見事に映像化されています。
壮大な謎解きと、息をのむほど美しいヨーロッパの歴史的な街並みを堪能できるのが、この映像化作品の大きな魅力です。トム・ハンクス演じるラングドンが、聡明な女性専門家と協力して謎に挑むというフォーマットもシリーズの定番となっています。
映像化作品シリーズ一覧
公開順/公開年/タイトル | あらすじ詳細 |
---|---|
映画第1作/2006年 「ダ・ヴィンチ・コード」 | ルーヴル美術館で発生した殺人事件の容疑者とされたラングドンが、暗号解読官ソフィー・ヌヴーと共に逃亡。ダ・ヴィンチの名画に隠された暗号を次々と解き明かし、歴史的な秘密結社が守る聖杯の謎に迫る。 |
映画第2作/2009年 「天使と悪魔」 | ローマ教皇選挙(コンクラーベ)の裏で、秘密結社イルミナティが復活を宣言。ラングドンはヴァチカンを舞台に、科学と宗教の長きにわたる対立を背景としたタイムリミット付きの連続殺人事件に挑む。 |
映画第3作/2016年 「インフェルノ」 | 記憶を失ったラングドンが、詩人ダンテの「神曲」に隠された手がかりを元に、人類の半数を滅ぼすウイルス計画を阻止するため、フィレンツェ、ヴェネツィア、イスタンブールとヨーロッパを横断する。 |
ドラマ | ハーバード大学の若き日のラングドン教授が、恩師の誘拐事件をきっかけに、ワシントンD.C.に隠されたフリーメイソンの謎と国家を揺るがす陰謀に巻き込まれていく。映画シリーズの前日譚として描かれる。 |
映画を見る順番は【公開順】がおすすめ
ラングドン教授シリーズの映画をどの順番で見るか迷う方もいるかもしれません。原作ファンであれば刊行順に見たいと思うかもしれませんが、映画から入る方、あるいは映画だけを楽しみたい方であれば、結論として映画の公開順で視聴するのが最もおすすめです。
その理由は、各作品は基本的に独立した物語として完結しているものの、主人公ロバート・ラングドンのキャラクターや彼を取り巻く状況が、公開順に沿って少しずつ変化していくからです。特に、第1作「ダ・ヴィンチ・コード」でラングドン教授が世界的に有名になったという背景が、第2作「天使と悪魔」でのヴァチカンからの協力要請につながるなど、微妙な繋がりが存在します。この流れを理解することで、スムーズに物語についていけます。
おすすめの視聴順
- 映画『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年)
- 映画『天使と悪魔』(2009年)
- 映画『インフェルノ』(2016年)
この3部作を観た後で、前日譚であるドラマ『ロスト・シンボル』(2021年)を観ると、「なぜラングドン教授は閉所恐怖症なのか」といった彼のパーソナリティの起源に触れることができ、キャラクターをより深く楽しむことができるでしょう。
小説の順番で観るとどうなる?
もし小説の刊行順(『天使と悪魔』→『ダ・ヴィンチ・コード』)で映画を観た場合、ラングドンとヴァチカンの関係性に少し混乱が生じるかもしれません。映画版『天使と悪魔』は、ラングドンが『ダ・ヴィンチ・コード』の事件を経てヴァチカンに警戒されている、という設定で描かれているためです。そのため、映画は公開順に見るのが最もスムーズです。
映画第1弾「ダ・ヴィンチ・コード」
シリーズの記念すべき映画化第1作は、全世界で7億6,000万ドル以上という驚異的な興行収入を記録し、世界中で社会現象を巻き起こしました(出典:Box Office Mojo)。
レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な芸術作品に隠された暗号を、ラングドン教授と共に解き明かしていくスリリングな展開は、多くの観客を知的興奮の渦に巻き込みました。
あらすじと見どころ
美術史の常識を覆す、一枚の絵画に隠された禁断の暗号。
物語は、パリのルーヴル美術館で館長ジャック・ソニエールが、ダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」を模した奇妙な形で死を遂げるところから始まります。ダイイング・メッセージに名前を書かれたことから、ハーバード大学の宗教象徴学者ロバート・ラングドンが容疑者として浮上します。彼は館長の孫娘で暗号解読官のソフィー・ヌヴーに助けられ、共に逃亡しながら、ソニエールが遺した謎に挑みます。フィボナッチ数列、アナグラム、そして「モナ・リザ」や「最後の晩餐」といった不朽の名画に隠されたシンボルを次々と解読していく過程は圧巻です。その先には、キリスト教の歴史を根底から覆すかもしれない、聖杯に関する驚愕の真実が待っていました。
物議を醸した内容
本作は、キリストとマグダラのマリアの関係性など、キリスト教の教義に関する非常に大胆な解釈を含んでいます。そのため、公開当時はヴァチカンをはじめとする多くのキリスト教団体から「冒涜的である」と強い批判を受け、一部の国では上映禁止となるなど、世界的な論争を呼びました。ローマ教皇庁(ヴァチカン)も公式に懸念を表明する事態となり、あくまでフィクション作品として楽しむことが前提となります。
主なキャスト
役名 | 俳優名 | 役どころ |
---|---|---|
ロバート・ラングドン | トム・ハンクス | ハーバード大学の宗教象徴学教授。博識だが、閉所恐怖症という弱点も。 |
ソフィー・ヌヴー | オドレイ・トトゥ | フランス司法警察の暗号解読官。祖父の死の謎を追う。 |
リー・ティービング | イアン・マッケラン | 聖杯研究の第一人者であるイギリスの富豪。ラングドンたちを助ける。 |
シラス | ポール・ベタニー | 謎の組織「オプス・デイ」に仕える色素欠乏症の修道士。 |
ベズ・ファーシュ | ジャン・レノ | ラングドンを執拗に追うフランス司法警察の警部。 |
映画 第2弾「天使と悪魔」
映画シリーズ第2弾は、原作小説では第1作にあたる物語を、映画第1作の続編として巧みに脚色しています。舞台をヴァチカン市国に移し、「宗教と科学の対立」という人類史における普遍的で壮大なテーマを背景に、タイムリミットが迫る緊迫感あふれるサスペンスが繰り広げられます。前作を上回るスピーディーな展開が魅力です。
あらすじと見どころ
科学か、宗教か。ヴァチカンに迫るタイムリミット、神の領域に挑む禁断の謎解き。
ローマ教皇が急逝し、次の教皇を選ぶ神聖な選挙「コンクラーベ」の準備が進むヴァチカン。しかし、その裏で有力候補の枢機卿4人が誘拐され、「1時間ごとに科学の祭壇で公開処刑する」という犯行声明が届きます。犯人が名乗ったのは、かつてガリレオなどの科学者たちが結成し、教会に弾圧された秘密結社「イルミナティ」でした。彼らはスイスのCERNから盗み出した強力なエネルギー源「反物質」を使い、ヴァチカンごと全てを消滅させようと計画します。前作の事件でヴァチカンから警戒されていたラングドンですが、イルミナティの専門家として協力を依頼され、科学者ヴィットリア・ヴェトラと共に、ローマの街に隠された「光の道」を辿り、事件の真相を追います。
原作との違いと脚色の妙
前述の通り、原作小説ではラングドン教授がヴァチカンと初対面ですが、映画では「ダ・ヴィンチ・コード」の後日譚として描かれているため、既にヴァチカン内で知られた存在となっています。この設定変更により、ラングドンが事件に介入する動機がより自然になり、物語がスムーズに展開する効果を生んでいます。原作の魅力を損なうことなく、映画としてのエンターテイメント性を高める見事な脚色と言えるでしょう。
主なキャスト
役名 | 俳優名 | 役どころ |
---|---|---|
ロバート・ラングドン | トム・ハンクス | イルミナティの紋章学の専門家として、ヴァチカンに協力する。 |
ヴィットリア・ヴェトラ | アイェレット・ゾラー | 反物質を研究するCERNの科学者。事件の真相を追う。 |
カメルレンゴ・パトリック・マッケンナ | ユアン・マクレガー | 亡くなった教皇の側近。敬虔な信仰心を持つ。 |
リヒター隊長 | ステラン・スカルスガルド | ヴァチカンを守護するスイス衛兵隊の隊長。ラングドンを警戒する。 |
映画第3弾「インフェルノ」
3部作の最後を飾る本作は、「記憶喪失」という新たな要素が加わり、観客も主人公と同じように何が真実か分からない状況に置かれるため、これまで以上にスリリングな展開が特徴です。詩人ダンテの叙事詩「神曲」の地獄篇(インフェルノ)が謎解きのモチーフとなり、美しいイタリアのフィレンツェ、ヴェネツィア、そしてトルコのイスタンブールと、世界遺産を巡る壮大なスケールで物語が進行します。
あらすじと見どころ
失われた記憶、人類滅亡の序曲。ダンテの地獄篇に隠された、究極の選択。
ラングドン教授は、フィレンツェの病院で頭に怪我を負い、ここ数日間の記憶を完全に失った状態で目を覚まします。彼は自分がなぜイタリアにいるのかさえ分かりません。謎の襲撃者に命を狙われる中、担当の女医シエナ・ブルックスの助けを借りて病院を脱出。彼の所持品から見つかったのは、ダンテの「地獄の見取り図」を不気味に改変した映像を映し出す謎のポインターでした。やがて、天才生化学者ゾブリストが、過激な人口増加問題の解決策として、人類の半数を死に至らしめる殺人ウイルス「インフェルノ」を開発し、その拡散を計画していることを知ります。ラングドンは失われた記憶と地獄のような幻覚に苦しみながら、世界の危機を救うために奔走します。
原作とは異なる結末
本作は、原作小説を読んだファンが驚くほど、結末が大きく変更されています。原作が提示する倫理的な問いかけに対し、映画はより明確で、ハリウッド映画らしいカタルシスのあるエンディングを選択しています。この変更点については賛否が分かれる部分でもありますが、映画ならではの独立した作品として楽しむことができます。
主なキャスト
役名 | 俳優名 | 役どころ |
---|---|---|
ロバート・ラングドン | トム・ハンクス | 記憶喪失に苦しみながら、ウイルスの謎を追う。 |
シエナ・ブルックス | フェリシティ・ジョーンズ | ラングドンを助ける謎多き女医。ダンテの知識も豊富。 |
ハリー・シムズ | イルファン・カーン | 「やじろべえ」と呼ばれる謎の組織の代表。 |
クリストフ・ブシャール | オマール・シー | 世界保健機関(WHO)の追跡チームのリーダー。 |
バートランド・ゾブリスト | ベン・フォスター | 過激な思想を持つ天才生化学者。物語の鍵を握る。 |
ダヴィンチコード第4弾の最新情報とシリーズ作品の視聴方法

- ダヴィンチコード シリーズ 第4弾の映画最新作情報
- シリーズで映画はどれが面白い?
- ロストシンボルが映画化されない理由
- 映画の配信・VODサービスまとめ
- 原作が聴けるオーディオブック配信
「ダヴィンチコード」シリーズ 第4弾の映画最新作情報
「ダヴィンチコード シリーズの映画第4弾」に関する最新情報は2025年8月現在、トム・ハンクス主演による映画第4弾の製作に関する公式な発表は一切ありません。
原作シリーズは第5作「オリジン」まで刊行されており、映画化できる魅力的なストーリーはまだ残っています。しかし、第3作「インフェルノ」の公開(2016年)から時間が経過していることや、前日譚がドラマシリーズとして製作されシーズン1で終了したことなどを踏まえると、現時点では続編の実現に向けた具体的な動きは見られない状況です。
続編の可能性と今後の展望
もし今後、続編が製作されるとすれば、原作第5作である「オリジン」がベースになる可能性が最も高いと考えられます。「オリジン」は、AI、現代アート、そして「人類の起源と終焉」という非常に現代的で壮大なテーマを扱っており、これまでのシリーズとは一味違った新しいラングドン教授の物語を描き出すことができるでしょう。
しかし、シリーズの成功はロン・ハワード監督とトム・ハンクスという不動のコンビによるところが大きく、彼らが再びこのシリーズに戻ってくるかどうかが最大の鍵となります。ファンとしては、彼らの再タッグと、新たな謎に挑むラングドン教授の姿をスクリーンで再び見られる日を、気長に待ちたいところです。
また、一つ大きなポイントとなるのは「オリジン」は2022年から話題になっている生成AIを先取りしたような「AI像」が取り入れられています。
2022年以前では、それは先進的な未来を描いたSFでしたが、2022年以降ではある程度現実的なイメージとなっています。例えば、作中ラングトン教授はある先進的なAIに驚くシーンがありますが、2022年以降ではそれ程驚かないものとなっています。
その点が映画化するにあたって、どう作用するか?は懸念点ではあります。
しかし、「オリジン」は2022年以降でもまだ予想を遥かに超える「人類の未来像」を提示しているため、そういう意味では今こそ映像化すべき作品とも言えます。
シリーズで映画はどれが面白い?
「シリーズの中で、結局どの作品が一番面白いの?」これは多くの人が抱く素朴で、しかし最も気になる疑問かもしれません。もちろん、面白さの基準は人それぞれですが、一般的な評価や作品の特色から、あなたの好みに合った一作を見つけるお手伝いをします。
どの作品も甲乙つけがたい魅力がありますが、求める体験によっておすすめは変わってきますね。
- じっくりと歴史ミステリーに浸りたいなら:
間違いなく『ダ・ヴィンチ・コード』でしょう。美術史やキリスト教の謎に深く切り込む重厚な内容は、知的好奇心を最も刺激してくれます。「最後の晩餐」の新たな解釈など、観賞後に誰かと語り合いたくなる要素が満載です。 - 手に汗握る王道サスペンスが好きなら:
『天使と悪魔』がぴったりです。タイムリミットサスペンスとしての完成度が非常に高く、テンポの良い展開で誰でも楽しめます。シリーズ最高傑作との呼び声も高く、エンターテイメント性を重視するならまずこの作品をおすすめします。 - 現代的なアクションやスリルを求めるなら:
『インフェルノ』が最適です。記憶喪失の主人公が追われるという設定は、先の読めないハラハラドキドキの連続。バイオテロという現代的なテーマも相まって、シリーズ随一のスリリングな展開が楽しめます。
もし、どの作品から観るか迷ったら、やはり第1作の『ダ・ヴィンチ・コード』から観て、シリーズの独特な世界観に触れてみるのが良いでしょう。そこで魅了されたなら、きっと他の作品も楽しめるはずです。
ロストシンボルが映画化されない理由
原作の第3作「ロスト・シンボル」は、前2作に劣らぬベストセラーであったにもかかわらず、なぜトム・ハンクス主演で映画化されなかったのか、多くのファンが長年疑問に思っています。これにはいくつかの複合的な理由が存在します。
最も大きな理由として挙げられるのは、監督や主演俳優自身が、物語の構造が過去2作と類似していると判断したことです。実際に、海外メディアCinemaBlendのインタビューで主演のトム・ハンクスは、「『ロスト・シンボル』は『ダ・ヴィンチ・コード』や『天使と悪魔』が抱えていた理論的なジレンマとあまりに似ていると感じた」と語っており、製作陣がマンネリ化を懸念したことが伺えます。
その他の理由とドラマ化への道
他にも、以下のような理由が推測されています。
- 舞台設定の変更:
これまでヨーロッパの歴史的都市が舞台でしたが、「ロスト・シンボル」はアメリカのワシントンD.C.が舞台。シリーズの魅力である「異国情緒」が薄れると判断された可能性があります。 - 製作上の判断:
よりグローバルなテーマ性と視覚的な魅力を持つ第4作「インフェルノ」を先に映画化する方が、商業的に成功する可能性が高いとスタジオが判断したという側面もあります。
結果としてトム・ハンクス主演での映画化は見送られましたが、その物語はラングドンの若き日を描く前日譚としてドラマシリーズ化されることになりました。アシュリー・ズーカーマンが若きラングドンを演じたこのドラマは、映画とは異なるアプローチで物語を描きましたが、残念ながらシーズン1で打ち切りとなっています。
映画の配信・VODサービスまとめ
「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの映画3部作とドラマ「ロスト・シンボル」は、様々な動画配信サービス(VOD)で視聴可能です。
多くのサービスでは、初めて利用する方向けに無料トライアル期間を設けています。
主要な動画配信サービスでの配信状況(2025年8月時点)
サービス名 | ダ・ヴィンチ・コード | 天使と悪魔 | インフェルノ | ロスト・シンボル |
---|---|---|---|---|
U-NEXT | 見放題 | 見放題 | 見放題 | 独占見放題 |
Amazonプライムビデオ | 見放題 | 見放題 | 見放題 | レンタル |
Hulu | 見放題 | 見放題 | 見放題 | 配信なし |
Netflix | 配信あり | 配信あり | 配信あり | 配信なし |
原作が聴けるオーディオブック配信
映画の謎解きをより深く理解したい方や、活字を読む時間がなかなか取れない方、そして移動中などの「ながら時間」を有効活用したい方には、オーディオブックが非常におすすめです。プロのナレーターによる臨場感あふれる朗読は、文字で読むのとはまた違った没入感を与えてくれます。
ダン・ブラウンのロバート・ラングドンシリーズは、Amazonが提供する「Audible(オーディブル)」などの主要なオーディオブック配信サービスで全作品が配信されています。特に、物語に登場する複雑な歴史上の人物名や芸術用語、地名なども、正しい発音で耳から聞くことで、よりスムーズに物語の世界を理解できるという利点があります。
オーディオブックのメリット
- 通勤・通学中や家事、運動をしながらでも物語を楽しめる
- プロのナレーターによる声の演技が、登場人物をより生き生きと感じさせてくれる
- 目の疲れを感じずに長時間の読書(聴書)が可能で、就寝前のリラックスタイムにも最適
まとめ:ラングドン教授シリーズ第4弾とシリーズ全作品紹介
最後に記事の要点をまとめます。
- 原作小説は現在までにダン・ブラウンによって5作品が刊行されている
- 映画は「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」「インフェルノ」の3部作が公開済み
- 若き日のラングドンを描いた前日譚ドラマ「ロスト・シンボル」も存在する
- 映画を見る順番は、物語の繋がりが分かりやすい公開順が最もおすすめ
- シリーズ最高傑作との呼び声も高いのは、サスペンスとして完成された「天使と悪魔」
- 原作第3作「ロスト・シンボル」は過去作との類似性を理由に映画化が見送られた
- 映画シリーズはU-NEXTやAmazonプライムビデオなど主要なVODで見放題視聴が可能
- Audibleなどのサービスで原作をオーディオブックとして楽しむこともできる
- ファンはトム・ハンクス主演による映画第4弾の公開を熱望している
- しかし2025年8月現在、第4弾の製作に関する公式なアナウンスはない
- 映画化された原作第4作は「インフェルノ」である
- もし続編が作られるなら、原作第5作「オリジン」がベースになる可能性が高い
- ロン・ハワード監督とトム・ハンクスのタッグが再び実現するかが続編の鍵となる
- シリーズは今なお世界中で多くのファンに愛され続ける不朽の名作である
- 今後のサプライズな公式発表に、引き続き期待が集まる