原田ひ香作品の読む順番!人気シリーズから最新刊まで解説

まずはここから!原田ひ香作品の魅力と作風
おすすめの人気作・代表作から読む 10選
全シリーズの内容紹介と読む順番

心温まる物語と美味しそうな食事の描写で人気の作家、原田ひ香さん。作品数が多く、「どの本からどういう順番で読めばいいの?」と迷っていませんか。この記事では、原田ひ香作品の魅力や作風に触れながら、初心者にも分かりやすい読む順番を徹底解説します。

おすすめの人気作や代表作はもちろん、古本食堂などの人気シリーズ、話題の最新刊やドラマ化された作品まで網羅しました。また、気になるプロフィール、例えば夫の存在や、名前が似ている原田マハさんとの関係にも触れつつ、手軽に読める文庫本の情報まで、入門的な本選びをサポートします。

この記事で分かること
  • 初心者におすすめの作品や読む順番
  • 人気シリーズごとの特徴と刊行順
  • 作品選びに役立つ作家情報や全作品リスト
目次

原田ひ香の小説を読む順番!おすすめの選び方

数多くの名作を生み出している原田ひ香さんの作品群。どこから手をつければ良いか迷うのは当然のことです。ここでは、初めて原田作品の世界に触れる方に向けて、まず押さえておきたい作品の魅力から、具体的なおすすめ作品、そして多岐にわたるシリーズの概要をご紹介します。

まずはここから!原田ひ香作品の魅力と作風

まずはここから!原田ひ香作品の魅力と作風

原田ひ香さんの作品が多くの読者を惹きつける理由は、日常に寄り添う温かさと、思わず共感してしまうリアルな人物描写にあります。お金や老後といった現代的なテーマに切り込みながらも、巧みな食事の描写を交え、読後には心が温まる優しい世界観が大きな魅力です。

原田ひ香作品の3つの魅力

1:リアルな人間ドラマ
家族、仕事、お金、老後など、誰もが直面する可能性のある身近なテーマを扱い、登場人物の心情を深く丁寧に描くことで、読者に強い共感を呼びます。例えば『三千円の使いかた』ではお金との向き合い方を、『一橋桐子(76)の犯罪日記』では老後の孤独を、それぞれ決して他人事ではないリアルな視点で描き出しています。

2:巧みなグルメ描写
原田作品において「食」は、単なる背景ではなく、登場人物の心情や人間関係を映し出す重要な役割を担っています。『ランチ酒』での仕事終わりの一杯や、『古本食堂』で心を通わせるきっかけとなる食事など、その巧みな描写は読者の五感を刺激し、物語への没入感を一層深めてくれます。

3:温かく優しい作風
シリアスで重い題材を扱いながらも、物語全体が暗くなりすぎず、読後には必ず希望の光を感じさせてくれるのが原田作品の真骨頂です。主人公たちの持つユーモアや、周囲の人々との温かい交流を通して、困難な状況でも前を向いて生きる勇気をもらえます。そのため、幅広い世代の読者から支持されています。

おすすめの人気作・代表作から読む 10選

「たくさんありすぎて、どれから読めばいいか分からない」という方のために、まずはここから読んでおけば間違いない、という人気の代表作を厳選して10作品ご紹介します。シリーズ作品の第一作目も含まれているので、気になった物語があれば、そこからシリーズ読破を目指すのもおすすめです。

1. 三千円の使いかた

¥770 (2025/09/20 01:12時点 | Amazon調べ)

あなたにとっての「三千円」は?お金と人生を見つめ直す物語。

作品内容・あらすじ
「人は三千円の使い方で人生が決まる」という祖母の言葉を胸に、御厨家の女性たちがそれぞれのライフステージで直面するお金の問題。就職、結婚、子育て、老後。貯金や節約、投資を通して、彼女たちは自らの生き方を見つめ直していく。世代の違う家族の視点で描かれる、お金と人生の連作短編集。

おすすめポイント
単なる節約術の紹介ではなく、お金をどう使い、どう貯めるかが、いかに人生を豊かにするかに繋がるかを教えてくれる作品です。自分の状況と重ね合わせながら読むことができ、読後にはきっと家計簿をつけたくなります。2023年にドラマ化され、さらに多くの共感を呼びました。

出版年2018年
小説ジャンル家族小説 / お仕事
メディア化2023年 テレビドラマ化

2. ランチ酒

¥759 (2025/09/20 01:13時点 | Amazon調べ)

夜勤明けの最高のご褒美!心と胃袋を満たす絶品グルメ小説。

作品内容・あらすじ
夜から朝まで依頼されたものを見守る「見守り屋」として働くバツイチの犬森祥子。彼女の唯一の贅沢は、仕事を終えた後の「ランチ酒」。孤独を抱える依頼人に思いを馳せ、離れて暮らす娘を案じながら、最高のランチとお酒に癒される。東京の街角で繰り広げられる、美味しくて少し切ない物語。

おすすめポイント
実在のお店をモデルにした料理の描写がとにかく秀逸で、読んでいるだけでお腹が空き、お酒が飲みたくなります。単なるグルメ小説に留まらず、祥子や彼女が出会う人々の人間ドラマが丁寧に描かれており、心にじんわりと沁みるシリーズ。頑張る自分へのご褒美の大切さを教えてくれます。

出版年2017年
小説ジャンルグルメ / 人間ドラマ
シリーズ名ランチ酒シリーズ (1)

3. 三人屋

¥869 (2025/09/20 01:14時点 | Amazon調べ)

朝・昼・夜、三つの顔を持つ店で織りなす、三姉妹の人情物語。

作品内容・あらすじ
朝は三女の喫茶店、昼は次女のうどん屋、夜は長女のスナック。一つの店舗を時間帯で使い分ける通称「三人屋」。それぞれに事情を抱える三姉妹と、店に集う一癖も二癖もある客たちとの交流を描く。美味しい料理と人々の温かさが交差する、下町情緒あふれるエンターテイメント小説。

おすすめポイント
三姉妹それぞれのキャラクターが非常に魅力的で、彼女たちの過去や関係性の変化から目が離せません。訪れる客たちの視点で物語が進む連作短編形式なので、とても読みやすいのが特徴です。美味しい食事の描写と共に、人と人との繋がりが恋しくなるような、心温まる一冊です。

出版年2015年
小説ジャンル家族小説 / グルメ
シリーズ名三人屋シリーズ (1)

4. 一橋桐子(76)の犯罪日記

¥814 (2025/09/20 01:14時点 | Amazon調べ)

余生は刑務所で!あるおばあちゃんの、切実で愉快な犯罪計画。

作品内容・あらすじ
親の介護に明け暮れ、気づけば76歳。親友にも先立たれ、孤独と貧困から「このままでは孤独死してしまう」と絶望した桐子。ある日、刑務所で高齢者が介護されていると知り「人に迷惑をかけずに捕まる方法」を模索し始める。彼女の切実でどこかユーモラスな挑戦が、思わぬ出会いを引き寄せていく。

おすすめポイント
高齢化社会の厳しい現実をテーマにしながらも、決して暗くならず、主人公・桐子のキャラクター造形によって温かくコミカルな物語に昇華されています。松坂慶子さん主演でドラマ化もされ、話題となりました。老後の生き方を考えさせられると同時に、前向きな気持ちになれる社会派コメディです。

出版年2020年
小説ジャンル社会派 / コメディ
シリーズ名一橋桐子シリーズ (1)
メディア化2022年 テレビドラマ化

5. 東京ロンダリング

楽天ブックス
¥638 (2025/09/20 01:15時点 | 楽天市場調べ)

事故物件を転々とする私。これは罰か、それとも再生の始まりか。

作品内容・あらすじ
自らの不貞が原因で離婚し、家も財産も失った32歳の内田りさ子。彼女が始めたのは、自殺や孤独死があった「事故物件」に短期間住み、物件の履歴を浄化する「ロンダリング」という仕事だった。人との関わりを避け、無気力に生きていた彼女が、行く先々での出会いを通して少しずつ心を取り戻していく。

おすすめポイント
「事故物件」という少しホラーな響きのあるテーマですが、心霊現象などはなく、主人公の心の再生を描いたヒューマンドラマです。失意の底にいた女性が、特殊な仕事と人との関わりの中で、再び自分の足で歩き始める姿に静かな感動を覚えます。少し変わった設定の物語が好きな方におすすめです。

出版年2011年
小説ジャンル人間ドラマ / お仕事
シリーズ名東京ロンダリングシリーズ (1)

6. 古本食堂

楽天ブックス
¥814 (2025/09/20 01:15時点 | 楽天市場調べ)

本の街・神保町で、古書と美味しいごはんが人と人を繋いでいく。

作品内容・あらすじ
神保町で古書店を営んでいた大叔父が急逝。北海道から上京してきた70代の妹・珊瑚と、手伝いをすることになった20代の大学院生・美希喜。世代の違う二人が、一冊の古本をきっかけに訪れる客たちの悩みに寄り添い、神保町の美味しい食事を通して心を通わせていく、心温まる物語。

おすすめポイント
本好き、そして美味しいもの好きにはたまらない一冊です。作中に登場する古書や、実在する神保町の飲食店の描写が魅力的で、読後は神保町を散策したくなります。年の離れた二人の女性の友情と成長、そして彼らを取り巻く人々との温かい交流に、心がほっこりと癒やされること間違いなしです。

出版年2022年
小説ジャンル人間ドラマ / グルメ
シリーズ名古本食堂シリーズ (1)

7. 図書館のお夜食

楽天ブックス
¥1,760 (2025/09/20 01:16時点 | 楽天市場調べ)

夜七時に開館する、不思議な図書館で始まる物語。

作品内容・あらすじ
就職活動に破れ、地元で契約社員として働く樋口乙葉。そんな彼女のもとに届いたのは「夜の図書館」で働かないかという誘いだった。そこは、亡き作家の蔵書のみを集めた有料の私設図書館。併設されたカフェで提供される「本に登場する食事」を囲みながら、利用者と職員たちの人生が静かに交差していく。

おすすめポイント
「本に出てくる料理」という設定がユニークで、読者の好奇心を刺激します。夜の図書館という少し幻想的な舞台で、登場人物たちが抱える悩みや葛藤、そして再生が丁寧に描かれています。本が好きな人、静かで優しい物語に浸りたい人にぴったりの作品です。

出版年2023年
小説ジャンルお仕事 / 人間ドラマ

8. 口福のレシピ

楽天ブックス
¥792 (2025/09/20 01:16時点 | 楽天市場調べ)

一枚のレシピが繋ぐ、家族の歴史と愛情の物語。

作品内容・あらすじ
老舗料理学校の跡取り娘でありながら、フリーのSEとして働く留希子。彼女がSNSで発表した「生姜焼き」のレシピが、実家を巻き込む騒動に発展する。そのレシピに秘められた、昭和初期に生きた一人の女性の想いとは。過去と現在が交差し、料理を通して家族の歴史と愛情が紡がれていく。

おすすめポイント
料理の描写が素晴らしく、読んでいると手間暇かけて料理をしたくなります。単なるグルメ小説ではなく、一つのレシピを巡るミステリー要素もあり、物語にぐいぐい引き込まれます。世代を超えて受け継がれる「想い」に、胸が熱くなる感動的な家族小説です。

出版年2020年
小説ジャンル家族小説 / グルメ

9. 母親からの小包はなぜこんなにダサいのか

楽天ブックス
¥814 (2025/09/20 01:16時点 | 楽天市場調べ)

「あるある!」と頷ける、不器用な愛情が詰まった小包の物語。

作品内容・あらすじ
親元を離れて暮らす子供のもとに届く、実家からの小包。隙間なく詰められた食料品、趣味の合わない手編みのセーター。誰もが一度は経験したことがあるであろう「母親からの小包」をテーマに、様々な親子の形を描いた6つの物語が収録された短編集。不器用だけど温かい、親の愛情に気づかされる。

おすすめポイント
タイトルに思わず共感してしまう人も多いのではないでしょうか。どの物語も身に覚えのあるようなエピソードばかりで、自分の親のことを思い出して、少し切なく、そして温かい気持ちになります。親の立場でも、子の立場でも楽しめる、家族の絆を再確認させてくれる一冊です。

出版年2021年
小説ジャンル家族小説 / 短編集

10. DRY

楽天ブックス
¥814 (2025/09/20 01:16時点 | 楽天市場調べ)

これは本当に原田ひ香?心をかき乱される、衝撃のクライムノベル。

作品内容・あらすじ
不倫の末に子供を捨て、10年ぶりに実家に戻った藍。そこには男にだらしない母と金にがめつい祖母がいた。隣家に住む幼馴染の美代子は、祖父の介護をする「孝行娘」として評判だが、その家にはおぞましい秘密が隠されていた。貧困、介護、そして渇き。堕ちていく女たちの姿を描く衝撃作。

おすすめポイント
これまで紹介してきた心温まる作風とは一線を画す、人間の心の乾いた部分、そして闇を容赦なく描いた作品です。読んでいると心がざわつき、決して楽しい気分にはなりませんが、その衝撃的な展開と巧みなストーリーテリングに圧倒されます。原田ひ香さんの新たな一面に触れたい方におすすめです。

出版年2019年
小説ジャンルクライムノベル / サスペンス

代表的な古本食堂シリーズから読む

楽天ブックス
¥814 (2025/09/20 01:15時点 | 楽天市場調べ)

『古本食堂』シリーズは、本の街として知られる東京の神保町を舞台にした、心温まる物語です。古書店の経営と、神保町界隈の美味しいごはんという、本好き・グルメ好きにはたまらない組み合わせが最大の魅力となっています。

物語の中心となるのは、急逝した大叔父の古書店「鷹島古書店」を継ぐために北海道から上京してきた70代の珊瑚(さんご)さんと、その手伝いをすることになった国文学を学ぶ20代の大学院生・美希喜(みきき)の二人。国文学に通じているものの古書店の経営は素人の美希喜と、そもそも本に詳しくない珊瑚さんという、少し心もとないコンビが、様々な客との出会いを通して成長していく姿が丁寧に描かれています。

このシリーズのもう一つの主役は、神保町の街そのものと言えるでしょう。作中には「欧風カレー ボンディ」や「揚子江菜館」など、実在する老舗飲食店が数多く登場します。登場人物たちが味わう料理の描写は非常にリアルで、読んでいるだけで神保町の街を散策しているような気分にさせてくれます。物語を読んだ後に、作中に登場したお店を巡る「聖地巡礼」をするのも、このシリーズならではの楽しみ方です。

『古本食堂』シリーズの読む順番

このシリーズは物語の時間軸が進んでいくため、刊行順に読むのが最も楽しめます。

  1. 古本食堂(2022年)
  2. 古本食堂 新装開店(2024年)

古書を通して人の悩みや人生が交錯し、美味しい食事が心を解きほぐしていく。そんな優しい世界観に浸りたい方に、まず手に取っていただきたいシリーズです。

全シリーズの内容紹介と読む順番

原田ひ香さんの魅力は、読み応えのある長編シリーズにもあります。ここでは現在刊行されている全シリーズをピックアップし、それぞれの特徴と読む順番をご紹介します。気になるテーマや主人公を見つけて、壮大な物語の世界に飛び込んでみましょう。

東京ロンダリングシリーズ

楽天ブックス
¥638 (2025/09/20 01:15時点 | 楽天市場調べ)

自殺や孤独死があった「事故物件」に短期間住むことで、心理的瑕疵をなくす「ロンダリング」という仕事に就いた女性・りさ子の再生の物語。人との関わりを避けていた彼女が、様々な物件と人々に出会う中で、少しずつ生きる気力を取り戻していきます。

順番タイトル刊行年
1東京ロンダリング2011年
2失踪.com 東京ロンダリング
(文庫版改題:事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング)
2016年

三人屋シリーズ

¥869 (2025/09/20 01:14時点 | Amazon調べ)

朝は喫茶店、昼はうどん屋、夜はスナックと、一つの店舗を三姉妹が時間帯で使い分ける、通称「三人屋」が舞台。訪れる客たちの視点から、それぞれに事情を抱える三姉妹の人間模様や過去が紐解かれていく、人情味あふれる物語です。作中の料理も魅力的。

順番タイトル刊行年
1三人屋2015年
2三人屋 サンドの女2021年

ランチ酒シリーズ

¥759 (2025/09/20 01:13時点 | Amazon調べ)

夜から朝まで依頼されたものを見守る「見守り屋」の犬森祥子が、仕事明けに楽しむ「ランチ酒」を描く大人気グルメ小説シリーズ。実在のお店をモデルにした絶品料理とお酒の描写が食欲をそそります。祥子自身の人生や、依頼人との人間ドラマも深く描かれています。

順番タイトル刊行年
1ランチ酒2017年
2ランチ酒 おかわり日和2019年
3ランチ酒 今日もまんぷく2021年
4あさ酒 ランチ酒2024年

一橋桐子シリーズ

¥814 (2025/09/20 01:14時点 | Amazon調べ)

老後の生活に絶望し、「余生を刑務所で過ごす」ことを目標に定めた76歳の桐子。彼女が繰り広げる、切実でどこかユーモラスな犯罪計画を描くシリーズ。高齢化社会の問題に光を当てながらも、桐子の人の良さが周りを巻き込み、思わぬ展開を見せる心温まる物語です。

順番タイトル刊行年
1一橋桐子(76)の犯罪日記2020年
2一橋桐子(79)の相談日記2025年

古本食堂シリーズ

本の街・神保町を舞台に、古書店を継いだ70代の女性と、手伝いをする20代の大学院生の交流を描きます。一冊の古本と、神保町の美味しい食事が、店を訪れる人々の心を繋いでいく、本好き・グルメ好きにはたまらないシリーズです。

順番タイトル刊行年
1古本食堂2022年
2古本食堂 新装開店2024年

シリーズ作品は、登場人物の成長や関係性の変化が描かれるため、基本的には刊行順に読むことをおすすめします。物語をより深く、時系列に沿って楽しむことができます。

ドラマ化された話題作から入る

原田ひ香さんの作品は、その魅力的な物語と共感を呼ぶキャラクター造形から、映像化されることも少なくありません。普段あまり小説を読まないという方でも、まずドラマや映画から作品の世界に触れることで、スムーズに原作小説へと読み進めることができるでしょう。

特に近年、大きな話題となったのが以下の2作品です。

映像化された作品は、物語の魅力が凝縮されています。ドラマを楽しんだ後に原作を読むと、登場人物のより細やかな心情や、映像では描かれなかったエピソードを知ることができ、二度楽しめますよ。

三千円の使いかた

2023年に東海テレビ・フジテレビ系でテレビドラマ化され、大きな反響を呼びました。葵わかなさん、中尾ミエさん、山崎紘菜さん、森尾由美さんといった実力派キャストが、御厨家の三世代の女性たちを好演。彼女たちがそれぞれの人生の節目で「お金」とどう向き合い、どう使うかをリアルに描いた物語です。節約や貯金、奨学金問題といった身近なテーマが多くの視聴者の共感を呼び、放送後には原作本の売上も再び急上昇しました。

一橋桐子(76)の犯罪日記

2022年にNHK「土曜ドラマ」枠で放送されました。主演を名優・松坂慶子さんが務め、その愛らしいキャラクターが原作のイメージにぴったりだと評判になりました。老後の生活に絶望した76歳の主人公が「刑務所に入る」という目標のため、切実かつユーモラスな犯罪計画を立てるというユニークな設定。高齢化社会の厳しい現実を扱いながらも、希望を失わない主人公の姿が、多くの人に勇気と感動を与えました。

話題の最新刊をチェック

原田ひ香さんは非常に多作な作家であり、コンスタントに新作を発表し続けています。「今、最も注目されている作品から読みたい」「旬の話題に乗りたい」という方は、最新刊から手に取るのも良い選択です。ここでは、近年に刊行された注目の最新作をいくつかご紹介します。

喫茶おじさん(2023年)

楽天ブックス
¥1,650 (2025/09/20 15:34時点 | 楽天市場調べ)

作品内容・あらすじ紹介
早期退職したものの、夢だった喫茶店経営に失敗した55歳の松尾純一郎。妻にも家を出られ、目的のない日々を送る彼の唯一の趣味は「喫茶店巡り」。様々な喫茶店を訪れる中で、彼は自身の過去や家族との関係を見つめ直していく。人生の後半戦をどう生きるかを問う、少しビターで味わい深い物語。

定食屋「雑」(2024年)

楽天ブックス
¥1,760 (2025/09/20 15:35時点 | 楽天市場調べ)

作品内容・あらすじ紹介
夫から突然離婚を切り出された沙也加。夫が通っていたという定食屋「雑」に偵察に訪れるが、そこは愛想のない老女が一人で切り盛りする、お世辞にも美味しいとは言えない店だった。ひょんなことからその店で働くことになった沙也加が、店の謎と自身の人生に向き合っていく。

月収(2025年)

楽天ブックス
¥1,870 (2025/09/20 15:35時点 | 楽天市場調べ)

作品内容・あらすじ紹介
月収4万円の年金暮らしの女性から、月収300万円の投資家の女性まで。様々な「月収」で生きる6人の女性たちの人生を描く連作短編集。『三千円の使いかた』に続き、お金と女性の生き方をテーマにした注目作。多様な価値観に触れ、自分の幸せについて考えさせられる。

最新刊を読む際の注意点として、『古本食堂 新装開店』や『一橋桐子(79)の相談日記』のように、気シリーズの続編である場合があります。可能であれば、購入前にシリーズの何作目かを確認し、1作目から読むことをおすすめします。

もっと知りたい!原田ひ香作品を読む順番のヒント

もっと知りたい!原田ひ香作品を読む順番のヒント

作品の魅力やおすすめの選び方を理解したところで、さらに深く原田ひ香さんの世界を楽しむための情報をお届けします。作家本人のプロフィールや、読者が抱きがちな素朴な疑問、そして全作品を網羅したリストまで。あなたの読書体験をより一層豊かなものにするための追加情報です。

プロフィールは? 夫はいる?

原田ひ香さんは、1970年生まれ、神奈川県出身の作家です。大妻女子大学文学部日本文学科を卒業後、秘書として勤務。その後、29歳で結婚し、夫の転勤に伴い北海道へ転居したことを機に、シナリオを独学で学び始めました。これが作家としてのキャリアの原点となります。

原田ひ香さんの経歴・受賞歴

  • 2005年:脚本「リトルプリンセス2号」で第34回NHK創作ラジオドラマ脚本懸賞公募の最優秀作を受賞。
  • 2007年:小説「はじまらないティータイム」で、第31回すばる文学賞を受賞し、小説家として華々しくデビュー。

以降、現代を生きる女性のリアルな悩みや家族の絆、そして美味しそうな食事などをテーマに、数々の人気作を生み出し続けています。プライベートである夫に関する詳細な情報は公表されていませんが、ご自身の結婚や転居といった経験が、作品で描かれるリアルな生活感や登場人物の機微に深みを与えているのかもしれません。

原田マハと原田ひ香の関係性は?

書店で名前を見かけて、「あれ?」と思った方もいるかもしれません。アート小説の分野で絶大な人気を誇る原田マハさんと、本記事でご紹介している原田ひ香さん。名前の響きが似ていることから、「姉妹なのでは?」「親戚関係?」と考える人も少なくないようです。

しかし、結論から言うと、この二人に血縁関係は一切ありません。全くの別人です。

作風も異なる二人の「ハラダ」さん

原田ひ香さん:
本記事で紹介している作家。日常、家族、食、お金といった身近なテーマを、温かくリアルな筆致で描くのが特徴。代表作に『三千円の使いかた』『ランチ酒』など。

原田マハさん:
ゴッホやピカソといった画家や美術史をテーマにした「アート小説」の第一人者。森美術館の設立にも携わったキュレーター出身という異色の経歴を持つ。代表作に『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』など。

偶然にも同じ「原田」姓で、名前の響きが似ている同年代の実力派女性作家ということで、混同されることが多いようです。このキッカケで作風の全く異なる二人の「ハラダ」さんの作品を手に取ってみるのも一興だと思います。

全作品一覧!文庫本化の有無と出版順

「原田ひ香さんの作品をすべて読みたい!」という熱心なファンの方のために、これまでに刊行された単著作品をデビュー作から出版順に一覧でまとめました。多くの作品が、手に取りやすい文庫本になっています。読んだ本のチェックリストとしてもご活用ください。

刊行年タイトル文庫化
2008年はじまらないティータイム
2011年東京ロンダリング
2011年人生オークション
2012年母親ウエスタン
2013年アイビー・ハウス
2014年彼女の家計簿
2014年ミチルさん、今日も上機嫌
2015年三人屋
2015年ギリギリ
2015年復讐屋成海慶介の事件簿
2016年虫たちの家(文庫改題:彼女たちが眠る家)
2016年失踪.com 東京ロンダリング(文庫改題:事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング)
2017年ラジオ・ガガガ
2017年ランチ酒
2018年三千円の使いかた
2019年DRY
2019年おっぱいマンション改修争議(文庫改題:そのマンション、終の住処でいいですか?)
2019年ランチ酒 おかわり日和
2019年まずはこれ食べて
2020年口福のレシピ
2020年一橋桐子 (76) の犯罪日記
2021年三人屋 サンドの女
2021年ランチ酒 今日もまんぷく
2021年母親からの小包はなぜこんなにダサいのか
2022年古本食堂
2022年財布は踊る
2022年老人ホテル
2023年図書館のお夜食
2023年喫茶おじさん
2024年定食屋「雑」
2024年古本食堂 新装開店
2025年月収
2025年一橋桐子(79)の相談日記

一部の作品は文庫化の際に改題されています。中古書店などで探す際は、元のタイトルも覚えておくと見つけやすいかもしれません。

まとめ:あなたに合う原田ひ香の読む順番

この記事では、原田ひ香作品の読む順番について、初心者向けのおすすめから各シリーズの深掘りまで詳しく解説しました。

  • まず一冊読むならベストセラーの『三千円の使いかた』がおすすめ
  • グルメ小説が好きなら『ランチ酒』や『古本食堂』シリーズから
  • シリーズ作品は刊行順に読むと物語をより深く楽しめる
  • ドラマ化された作品から入って原作を読むのも一つの方法
  • 作家の魅力や作風を知ることで作品選びがさらに楽しくなる

原田ひ香さんの作品世界は、そのリアルな設定と温かい物語の魅力から、一度足を踏み入れると夢中になるほどの吸引力を持っています。本記事で紹介した、おすすめの人気作や代表作を参考に、あなたにとって最適な読む順番を見つけてください。

手軽に楽しめる文庫本も多いので、まずは気になる一冊を手に取ってみてはいかがでしょうか。話題の最新刊や、名前が似ている原田マハさんとの関係といった豆知識も交えながら、壮大な物語の海へ漕ぎ出すことで、あなたの読書体験はより一層豊かなものになるはずです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

【お得】Amazonの聴く読書「Audible」今なら無料で聴き放題【30日間】

【お得】Amazonの聴く読書「Audible」今なら無料で聴き放題【30日間】
画像引用元:Audible

「読みたい本はあるけど、忙しくてなかなか時間がとれない…」

そんな読書好きに、Audibleがおすすめです。
移動中や家事をしている最中など、耳のスキマ時間をそのまま読書時間に変えられます。

Audibleの3つのポイント
  1. 20万冊以上が聴き放題
    ベストセラーから話題の新作まで、対象作品なら追加料金なしで楽しめます。
  2. いつでもどこでも「ながら読書」:
    スマホ一つで、通勤や家事がインプットの時間に。溜まった「積読」の解消にも最適です。
  3. 活字では味わえない、プロのナレーターや人気俳優の朗読
    豪華なラジオドラマのような朗読で、本とは異なる贅沢な読書体験を味わえます。

\ 30日無料体験キャンペーン実施中 /

※期間内に解約すれば料金はかかりません。
リンク先:【公式HP】https://www.audible.co.jp/

この記事を書いた人

「エンタメMAG」は、話題のドラマや映画を中心に、最新情報から一歩踏み込んだ考察記事までをお届けするエンタメ専門メディアです。日々、数多くの作品を多角的な視点で分析し、視聴率や興行収入といった数字だけでは測れない、作品が持つ本質的な魅力、脚本の巧みさや制作陣のこだわりに光を当てます。読者の皆様の「もっと知りたい、深く知りたい」という知的好奇心に応え、日々の生活を豊かにするエンタメとの新たな出会いを創出することを目指しています。

目次