あさのあつこ氏が江戸の闇を生きる女医おゑんを描き、人気の時代小説「闇医者おゑん秘録帖」シリーズ。物語を最大限に楽しむために、どんな順番で読むべきか気になりますよね。
この記事では、闇医者シリーズの文庫本情報を含めた最適な読む順番を解説します。さらに、各巻のあらすじや登場人物、物語のおすすめポイントから未刊の続編情報まで、シリーズの魅力を紹介していきます。
- 『闇医者おゑん秘録帖』シリーズの正しい読む順番
- 各巻の詳しいあらすじと登場人物、魅力
- 続編の発売予定や作者あさのあつこの詳細情報
あさのあつこ「闇医者シリーズ」の読む順番と作品一覧

ここでは、あさのあつこ氏の「闇医者おゑん秘録帖」シリーズを楽しむための最もおすすめな読む順番と、現在刊行されている全作品のリストを詳しくご紹介します。物語の深みを存分に味わうための出発点として、まずはこの刊行順をしっかりと押さえましょう。
闇医者シリーズの読む順番と全作品リスト【文庫本情報】
結論から言うと、「闇医者おゑん秘録帖」シリーズは刊行順に読むのがベストです。
2025年10月現在、刊行されている全4作品のリストは以下の通りです。単行本だけでなく、手に取りやすい文庫本も発売されており、気軽に読み始められます。
| 刊行順 | タイトル | 単行本発売日 | 文庫本の有無 |
|---|---|---|---|
| 1 | 闇医者おゑん秘録帖 | 2013年2月22日 | ◎ |
| 2 | 闇医者おゑん秘録帖 花冷えて | 2016年1月22日 | ◎ |
| 3 | 闇医者おゑん秘録帖 残陽の廓 | 2023年3月8日 | ー |
| 4 | 闇医者おゑん秘録帖 碧空の音 | 2024年3月18日 | ー |
読む順番のポイントと理由
本シリーズを刊行順に読むべき理由は、物語の構造そのものにあります。各巻で独立した事件を扱いながらも、シリーズ全体を貫く大きな謎として、主人公おゑんの出自や過去が少しずつ解き明かされていきます。前の巻で登場した人物が後の巻で重要な役割を担うこともあり、登場人物たちの関係性の変化を時系列で追うことで得られる楽しみがあります。物語の持つ奥深さを味わうためにも、第一作から読むのがオススメです。
闇医者シリーズとは? 基本情報と魅力を紹介
「闇医者おゑん秘録帖」シリーズは、児童文学の金字塔『バッテリー』で知られる作家・あさのあつこ氏が描く、江戸を舞台にした長編時代小説です。2013年に第一作が刊行されて以来、多くの読者を魅了し続けている人気シリーズで、2025年10月現在、中央公論新社から4巻が刊行されており、物語はまだ続いています。
このシリーズの最大の魅力は、単なる事件解決の物語ではなく、江戸時代という厳しい社会の中で、虐げられ、声も上げられない女性たちの苦悩や葛藤、そして再生を丁寧に描いている点にあります。おゑんは、ただ施術を行うだけでなく、彼女たちの心に深く寄り添い、再び前を向いて生きるための力を与える存在です。その魅力が認められ、本シリーズは2024年に第13回日本歴史時代作家協会賞のシリーズ賞を受賞しました。
おゑん自身も複雑な過去を背負っており、物語を通して彼女の人間性や覚悟が明らかになっていく過程も、読者を引き込む大きな要素となっています。リアルな江戸の社会描写と、「言葉が心に沁みる」と評される美しい文章で紡がれる重厚な人間ドラマが、このシリーズの核となる魅力です。
一作目「闇医者おゑん秘録帖」のあらすじ・登場人物・おすすめポイント紹介
江戸の闇に生きる女医が紡ぐ、命と再生の祈りの物語
作品内容・あらすじ
江戸の町外れ、竹林に囲まれた家で闇医者を営むおゑん。その稼業は、表沙汰にできぬ事情で子を産めぬ女たちの堕胎。奉公先の若旦那の子を身ごもった女中、あやかしの子を宿したと訴える武家の奥方。様々な女たちの性と生、そして哀しみに向き合うおゑん自身の謎に包まれた出自もまた、物語に深い影を落とす。
主な登場人物
おゑん:主人公。堕胎を生業とする凄腕の闇医者。冷静沈着で多くを語らず、凜とした佇まいの中に深い情と強い意志を秘めている。
お春:呉服問屋の奉公人だったが、若旦那の子を身ごもりおゑんを頼る。この出会いをきっかけに、彼女の助手として生きる道を選ぶ。
おすすめポイント
物語の導入として、おゑんというキャラクターのミステリアスな魅力と、彼女が対峙する女性たちの切実なドラマが丁寧に描かれています。読者からは「主人公の設定がまず面白い」との声も多く、なぜ彼女は闇医者になったのか、その片鱗が見え隠れする展開は、続きを読まずにはいられなくなるでしょう。シリーズの原点を知る上で必読の一冊です。
| 出版年 | 2013年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 時代小説、ヒューマンドラマ(長編) |
二作目〜全作品のあらすじとおすすめポイント まとめ
第一作で築かれた世界観は、巻を重ねるごとに深まっていきます。ここでは、第二作以降の各作品のポイントを解説します。
二作目『闇医者おゑん秘録帖 花冷えて』
おゑんの過去に迫る、新たな出会いと女たちの絆の物語
作品内容・あらすじ
おゑんの助手となったお春の視点も加わり、物語は新たな広がりを見せる。異国から来た薬草師・末音も登場し、おゑんの出自に関する謎はさらに深まっていく。ひたむきに信じた愛に裏切られ、怒りと惑いの中にいる女たちに、おゑんは救いの手を差し伸べる。
おすすめポイント
前作で謎だったおゑんの秘密が少しずつ明らかになり、ますます続きが待ち遠しくなる一冊です。新たに登場する人薬草師・末音がおゑんに与える影響も見どころ。女性たちの連帯と再生が心に温かい光を灯します。
| 出版年 | 2016年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 時代小説、ヒューマンドラマ(長編) |
三作目『闇医者おゑん秘録帖 残陽の廓』
舞台は吉原、過去と因縁が交錯するミステリー色の濃い一作
作品内容・あらすじ
おゑんは、遊女たちを次々に襲う謎の病の正体を追うため、かつて自身が暮らした吉原遊廓へと足を踏み入れる。そこで彼女は、自身の過去と因縁、そして廓に渦巻く欲望と哀しみに再び対峙することになる。用心棒・甲三郎との出会いが、新たな展開を呼ぶ。
おすすめポイント
吉原という特殊な世界の情景描写が巧みで、物語にぐっと引き込まれます。おゑんの新たな相棒・甲三郎のキャラクターも魅力的で、二人の関係性が今後のシリーズの楽しみな要素の一つになります。ミステリーとしても読み応えのある一冊です。
| 出版年 | 2023年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 時代小説、ミステリー(長編) |
四作目『闇医者おゑん秘録帖 碧空の音』
生と死、そして母となる意味を問う、シリーズで最も心を揺さぶる一作
作品内容・あらすじ
「この子を産ませてください」と懇願する妊婦と、「産みたくない」と叫び自死を図ろうとする女郎。対照的な二人の女性の依頼を受け、おゑんはその背後にある深い闇と謎に迫る。生まれてくる命の重さ、そして母となる女性の意志が鋭く問われる。
おすすめポイント
命の選択という非常に重いテーマを真正面から描き切った筆致は圧巻です。あさのあつこ作品の真骨頂である、人間の心の奥底をえぐるような深い問いかけが、読後に長く深い余韻を残します。
| 出版年 | 2024年 |
|---|---|
| 小説ジャンル | 時代小説、ヒューマンドラマ(長編) |
あさのあつこ闇医者シリーズの順番 | 関連情報をもっと詳しく

闇医者シリーズの物語をさらに深く楽しむために、未刊の続編情報や作者であるあさのあつこ氏の人物像、そして他のおすすめ作品についても掘り下げていきます。作品の背景を知ることで、新たな発見があるはずです。
最新刊・続編の発売日はいつ?
2025年10月現在、シリーズ第5作目となる続編の公式な発売予定は発表されていません。
しかし、シリーズは未完であり、物語は続いています。
前作『碧空の音』は、読売新聞オンラインでの連載『明けの花』が書籍化されたものです。そのため、今後新たな連載が新聞や雑誌で開始されれば、それが書籍化される可能性は非常に高いと考えられます。
最新情報を心待ちにしているファンの方は、出版社である中央公論新社の公式サイトや、著者の関連情報を定期的にチェックすることをおすすめします。
作者あさのあつこのプロフィール・作風・評価
作者のあさのあつこ氏は、1954年岡山県生まれの小説家です。青山学院大学を卒業後、小学校講師を経て作家デビューするという経歴を持ちます。女優の浅野温子さんと間違われないように、ペンネームをひらがなにしたというエピソードも有名です。
プロフィールと作風
1,000万部を超える大ベストセラーとなった児童文学『バッテリー』で数々の文学賞を受賞し、一躍その名を知られるようになりました。彼女の作品は、ジャンルを問わず人間の心理描写の巧みさに定評があります。特に、社会のルールや常識に抗いながらも、「自分はどうしたいのか」という意志を貫き通そうとする人物像を鮮やかに描き出します。「闇医者おゑん秘録帖」シリーズでもその作風は一貫しており、主人公おゑんの凜とした生き様は多くの読者の共感を呼んでいます。
評価
児童文学での輝かしい実績はもちろん、時代小説の分野でも高い評価を受けています。「弥勒」シリーズや「おいち不思議がたり」シリーズなど、次々と人気シリーズを生み出し、現代を代表する時代小説家の一人として確固たる地位を築いています。2024年には「闇医者おゑん秘録帖」「おいち不思議がたり」「弥勒」シリーズが歴史時代作家協会賞を受賞しています。
他の人気時代小説・シリーズ まとめ
「闇医者おゑん秘録帖」シリーズが気に入ったなら、あさのあつこ氏の他の時代小説もきっと楽しめるでしょう。ここでは、刊行されている主な時代小説シリーズを紹介します。
| シリーズ名 | 概要 | 巻数 |
|---|---|---|
| 弥勒シリーズ | 江戸町奉行所の同心・木暮信次郎が、人の心の闇に潜む悪と対峙する捕物帖。 | 13巻(続刊中) |
| おいち不思議がたりシリーズ | 不思議な能力を持つ盲目の少女おいちが、医者を目指し成長していく物語。 | 7巻(続刊中) |
| 小舞藩シリーズ | 小藩を舞台に、若き藩主と家臣たちの奮闘を描く本格時代小説。 | 3巻(完結) |
| 燦(さん)シリーズ | 女刺客として生きる少女・燦の過酷な運命を描くアクション時代小説。 | 8巻(完結) |
| 〈針と剣〉シリーズ | 縫箔屋の跡取り息子と謎の浪人が、京の都で起こる事件に挑むミステリー。 | 3巻(続刊中) |
| 天地人シリーズ | 戦国時代を舞台に、三人の若者の生き様を壮大なスケールで描く。 | 3巻(完結) |
まとめ:あさのあつこ闇医者シリーズは順番に読むのがおすすめ
あさのあつこ氏が描くこの時代小説シリーズは、主人公おゑんの魅力はもちろん、彼女を取り巻く登場人物たちの深い人間ドラマが最大の魅力です。各巻で描かれる切実な事件のあらすじを追いながら、少しずつ明かされるおゑんの過去を理解するためにも、ぜひ刊行順に読み進めてみてください。そうすることで、物語の持つ本来の面白さや、登場人物たちの心情の機微を余すところなく感じ取れるはずです。
- あさのあつこ 闇医者シリーズは刊行の順番で読む
- まずは一作目から物語の世界観を掴む
- 各巻のおすすめポイントを事前にチェック
- 文庫本も発売されているため集めやすい
- 続編の発売予定は未定のため公式サイトを確認
